――どういう経緯でこの広告商品が生まれたのですか?
田平氏 普通のバナー広告とは違うことをしたい、何か面白い仕掛けはできないかという、クライアントの漠然とした要求から企画、演出を考えて提案しました。お台場ランドという媒体でやるので、"ゲームと何か"という組み合わせを考えてはいたんですけど、広告とゲームを組み合わせていけば(コンテンツも増やせて)一石二鳥かなという考えも実はありました。
驚くのはこのアドバゲームのCTRが最も高いもので28%(au KDDI「おうちにかえろう!」)に達したという点。それ以外も20%台など通常のバナー等では考えられない数字を挙げている。これはお台場ランドトップページからアドバゲームページへの誘導数だが、アドバゲームページ=広告なのでクライアントはここで製品紹介などの目的を果たせている。また、クライアントサイトへの誘導も3~5%という数字を出しているという。その背景には、お台場ランドのコンテンツを継続して利用してくれるユーザーの存在があるようだ。
――なぜ多くのユーザーがアドバゲームに集まるのでしょうか?
久恒氏 お台場ランドでは「お台場冒険王」などのフジテレビのイベントと連動して、そのWeb版を仕掛けています。自社オリジナルゲームの「ネットで潮干狩り3」(潮干狩りで様々な貝やアイテムを掘り当てるゲーム)では、2カ月の期間中に約7万人を動員したんですけど、イベント期間が終了して一度ゲームがリセットされても、再度スタートするときにユーザーの約8割が継続して遊んでくれています。さらにそこへ新しいユーザーも加わって……というふうに、いいユーザーさんが集まってくれていることが(アドバゲームにもオリジナルゲームと同様に多くのユーザーが集まる)大きな要因だと思います。
「ネットで潮干狩り」は、夏になると「潮干狩りはまだですか?」とユーザーから多数の問い合わせが入るほどの人気コンテンツになったそうだ。遊ぶ方もかなり本気のようだ。