素材にこだわった携帯電話が増えてきている中、ステンレスボディをまとうスリムワンセグ端末「912T」がソフトバンクから発売された。今回は、高級感たっぷりのこの端末を試用してみた。

ステンレスボディを持つ「912T」。重量感も持たせることで、高級さを演出している

外観はシンプルな折りたたみタイプ。ワンセグやSD-Audioを搭載した多機能モデルだが、厚さは17mmとスリムだ。ワンセグを搭載した夏モデルの中では、16.8mmの「913SH」に次ぐ薄さ。一方、重量は約136gとソフトバンクモバイルの端末の中では存在感がある重さを持っている。この重さが、金属ボディならではの重量感と高級感を演出している。

シルバーのカラーリングながら、持ってみると軽いようなプラスチックそのままの安さを持つケータイとは違い、ズッシリとした金属感がうれしいところ。軽量を追及したモデルとは一線を画す、所有欲をかきたてるような端末となっている。アクセサリーなどもそうだが、ただ軽いことがいいことではない。そのものに合った重さを持つことがいいことだ、というのを感じさせてくれる。

本体左側面には赤外線ポートとmicroSDカードスロットを持つ

右側面には各種ボタン類を備える

外観では、裏側に滑り止めの加工が見られ、ステンレスの表面と裏腹の素材感が面白い。さすがにステンレスだけで全面を覆ってしまうと滑りそうなイメージがあるが、この裏側の加工により滑りにくく、より使いやすくなっている。裏側にはオートフォーカス付きの300万画素クラスのカメラを持つ。

ヒンジ部分。上半分がステンレス、下半分がラバーっぽく作られている。端にはワンセグ用のアンテナが見える

本体裏側のカメラ。16倍デジタルズーム対応の324万画素CMOS素子を搭載している

操作キー、数字キーは、シートキーを採用。数字の5には凸凹があり、触るだけで分かるようにしてある。また、操作キーは方向キー部分が凸凹になっている。各キーともクリック感は十分あるのだが、ちょっと好き嫌いはありそうな気がする。筆者は指を滑らせながら方向キーを使うことが多かったので、個人的には使いにくさを感じが、これはある程度使っていくことで慣れてくる範囲のことだと思われる。

数字キーのうち"5"だけが凹凸を持つ。これによってタッチタイピングができる

方向キーの部分だけ格子状の凹凸が。シートキーだがクリック感はある