ドーターボードの方(Photo13)は、左端に337S3235というチップがあり、この上にIntelの1030W0YTQ2が鎮座する。

Photo13: CSPパッケージということでIntelのW18ないしW30と想像しているのだが、あるいは何かSpecialな可能性も無くはない

まず下側の337S3235の方だが、こちらはやはりInfineonのベースバンドプロセッサと想像される。InfineonはこのためにPMB8875/8876/8877/8888といった製品群をすでに提供しているが、PMB8875/8876/8877はARM9(ARM926EJ-S)を搭載したApplication Processor兼用の製品でちょっと無駄が多い気がする。PMB8888はRFやPower Controllerまで一体化した製品なので、こちらもちょっと違う感じだ。

Engadgetによれば、欧米向にT-MobileやVodafon版が用意されているという話で、そうなるとEDGEのみならず3Gへの対応が可能なPMB8876ないしPMB8877あたりが正体かもしれない。

この下についているIntelのチップは、恐らくベースバンドプロセッサのブート用に用意されたFlash Memoryであろう。型番が正規のものでないために推察するしかないのだが、IntelのWireless Flash Memoryの32MBないし64MB品ではないかと想像する。Intelの右に配されるのは、またもやInfineonのRFチップと想像される。恐らくはPMB6272相当あたりではなかろうか?

一方ドーターボードの右半分(Photo14)はちょっとにぎやかなことになっている。

Photo14: アナログ回路の塊といった配置

左下はちょっと後に廻して、右上にあるのは、Skyworks Solutions, Inc.のSKY77340、EDGE用のPA(Power Amp)である。その下にあるのは、これも型番からInfineonのものと想像される。配置から考えるとFEM(Front End Module)チップであろう。

PAの左に配されるのは、CSRのBlueCore4-ROMである。これはワンチップ構成のBluetoothコントローラだ。このBlueCore4-ROMと同じシールド内に収められるのがMarvellの88W8686BT3である(Photo15)。

Photo15: かなり照明の方向を考慮しないと刻印が浮かんでこない

最後にアンテナだが、こんな形(Photo16)で構成されている。Photo01と見比べていただくと、大まかな位置関係が分かりやすいはずだ。

Photo16: 面積の大きい方がEDGE、小さい方がWi-Fi/Bluetooth用である