16日、韓国でもSONY Computer Entertainment Korea(以下、SCEK)の「PLAYSTATION 3」(以下、PS3)がついに正式発売となった。

発売前から膨らむ期待感

韓国に先駆けてPS3が販売されていた日本や米国での反応は、インターネットやニュースなどを通じて、ほぼリアルタイムで韓国ユーザーの知るところとなっていた。さまざまなニュースが伝えられるほど期待感も膨らみ、インターネット上の掲示板や同好会などでは、販売前から盛んに情報交換がなされていた。

韓国のPS3は「世界で最初に」(SCEK)、80GBのHDDを基本搭載しているのが最大の特徴だ。価格は518,000ウォン(約68,000円/1ウォン=0.1328円)。60GB HDDを基本搭載し599ユーロ(約98,000円/1ユーロ=165.235円)の欧州に比べると、大変安いほうだといえる。こうした点もユーザーの期待感を大きくした要因の1つだと言えよう。

SCEKは16日の正式販売に先駆け、インターネットショッピングモールの「CJモール」を通じて予約販売を行っていた。

6月5日から12日にかけ、1日100台ずつの限定販売を行っていたのだが、初日の5日は0時から販売を開始したのに対し、なんと2分でその日分を売り切るという注目度の高さを見せている。

さらにSCEKでは12日、ケーブルテレビチャンネルの「CJホームショッピング」、CJモール内のインターネットテレビ「センセンライフ」、gretechのインターネットテレビ「ゴムTV」といった3カ所で同時に生放送を行い、PS3の予約販売も行うなど、メディアを活用したマーケティングも行っていた。

また、PS3発売日前の14日には、新韓銀行と提携して同銀行の会員専用プレミアムゾーンである「THE BANK ZONE」内に、PS3体験スペースを設けるなどして話題を振りまいている。

韓国では16日に正式販売となったPS3

イベントの概要

16日の発売日に販売されたのは、PS3本体とこれに対応したゲーム全15タイトル。これと同時にPLAYSTATION Networkサービスがオープンし、コンテンツのダウンロードも可能となった。

販売に合わせて開催された特別販売イベントは、ソウルの秋葉原ともいえる大型電気街、龍山に位置する総合ショッピングモール「I'PARKモール」の野外イベントホールで行われた。イベントではSCEグループの代表からのあいさつや、販売開始までのカウントダウンが行われたほか、イベント会場で購入した人には先着順でBlu-rayの映画タイトルやPS3ロゴ入りTシャツ、HDMIケーブル、PLAYSTATION Network Card交換券(5,000ウォン相当)、「Tokyo Game Show」観覧チケットなどがプレゼントされるお得な特典も用意され、ファンにはまたとない購入のチャンスとなった。

販売開始予定時間は16日の10時からではあったが、15日から16日への変わり目である0時からは、ここでPS3用ゲーム10タイトルやBlu-rayによる映画2タイトルが試演放映され、通りがかりの人の目を引いていた。

PS3正式販売記念のイベント会場。ステージ横のデジタル時計が、PS3の販売まで何分残っているのかを知らせてくれている