WinHECではホームネットワークが大きなキーワードとなっていたが、展示会場ではUSBを用いたコネクションに面白い製品があった。例えば、PLX TechnologyがUSB Duet Technologyをベースにした「USB Duet HD」や「USB Duet EZ-Dock」のデモを披露していた。USB Duet HDは、UMPCやタブレットPCをUSB経由でXbox 360やPCに接続し、ストレージデバイスとして認識させる技術だ。UMPC内のファイルを手軽に共有できるようになる。USB Duet EZ-Dockは、UMPCをUSBでデスクトップPCに接続するだけで、デスクトップPCのモニター/キーボード/マウスを使ってUMPCを操作できる。

PLX Technologyは「NET 2280 PCI」というUSB Duet Technologyのチップを提供しており、UMPCメーカーがUSB Duet HDやUSB Duet EZ-Dockのようなソリューションを組み込むことで、「USB経由でユーザーが簡単にUMPCの世界を広げられる新たな利用スタイルを提案できる」としていた。

英DisplayLinkは、同社が開発したUSBソリューションのWindows VistaのAero対応を発表した。同社は、PCからのビデオ情報を圧縮処理するバーチャルグラフィックカード(VGC)ソフトウエアドライバと、そのデータをピクセル変換する「DL-120」「DL-160」というDisplayLinkのハードウエアレンダリングエンジン(HRE)チップを提供している。例えばモニターがHREチップを装備していれば、VGCドライバを備えたPCとモニターをUSBケーブルで接続できる。

USBを用いるメリットは、手軽にマルチモニター環境が構築できることだ。HREチップを備えたドッキングステーションに複数のモニターを接続しておけば、ノートPCをUSBでドッキングステーションに接続するだけで複数のモニターが利用可能になる。ブースでの説明によると、1つのUSBコネクタで最大6つのディスプレイを接続できるという。ブースではまた、ワイアレスUSB接続で、セカンドディスプレイをノートPCに接続するデモも行われていた。

USBでノートPCに2台のモニターを接続

ワイアレスUSBでノートPCとモニターを接続

Slingboxのライバルに熱い視線

新製品ではないが、Monsoon Multimediaの「HAVA」のデモが人気だった。ソニーのロケーションフリーやSlingboxと同様に、ローカルおよびリモートでネットワークを介したストリーミングによるビデオ視聴を可能にする。HAVAは、Media Center Editionの全機能をサポートし、レコーディングやDVDへの書き込みも行える。またリモートとローカルの同時視聴が可能など機能制限が少ないのが特徴の1つだ。ビデオ形式はローカルではMPEG-2、リモートでのストリーミングにはMPEG-4を使用し、「ライバル製品よりも優れた画質でネットワークテレビを楽しめる」という。Wi-Fi対応のHAVA Wireless HDが249ドル、HAVA Pro HDが199ドル、HAVA Gold HDが129ドルで、ブースでは「HAVA - 世界初の手頃な価格のワイアレスビデオサーバ」とアピールしていた。

「129ドルでどこでもテレビを実現する」というHAVA Gold HD(中央)