-- では、次の質問に移らせてください。Apple TVは、3月の発売からすでに1カ月以上が経過しています。ネットでは高い反響が起きていますが、Appleとしては現状はどう捕らえているのでしょうか? 満足されているのか、こんなものではないのか?
オカモト: それについては、私(デベロッパーサポート担当)ではなく、私の同僚に尋ねないと分からないね(笑)。
-- 分かりました(笑)。そのApple TVについて、2つの点で質問があります。
1つは、Apple TVがMac OS Xをベースに動作している点です。従来こうしたアプライアンスは、TiVoのようにLinuxが使われていることが多いのですが、Apple TVだけではなくiPhoneもMac OS Xをベースに使用すると伺っています。自社製OSということもあるかもしれませんが、Linuxなど他OSに比べ、Mac OS Xを選んだその利点とは何でしょうか?
もう1点、せっかくのMac OS XベースのApple TVですが、残念ながら「Closed Box」となっており、我々開発者はApple TVを利用した何かを用意することができません。先に説明していたContents & Mediaでは、そうしたApple TV、iPodなどに対するアクセス手段も説明されるのでしょうか?
オカモト: 後の方から先に答えさせてほしい。もちろん、Apple TVと開発者を結び付ける手法をContents & Mediaでは紹介します。ただ、それはいわゆるAPIうんぬんといった話ではありません。Appleの「iTunesコンセプト」に沿ったものになります。すなわち、デベロッパはコンテンツを作り、ビデオPodcastのような新しいメディアを通じてApple TVやiPodといった製品に送られるという形です。
そしてもう1つ、他OSに比べてのMac OS Xの利点についてだが……、Leopardについては6月まで話せないな(笑)。
それ以外では、Mac OS XはUNIXファウンデーション(基盤)を持つ非常に堅牢なOSで、多くの人々に評価されている点が挙げられます。開発者から見れば、「全てが揃った」プラットホームともいえます。例えば、GCCに加えXcodeのような高度な開発環境に加え、QuickTimeやCocoaといった強力なフレームワークがMac OS Xには揃っています。
先に述べたように、世界中の開発者が我々のMac OS X環境に移行を始めています。Mac OS XこそがMac OS Xの成長を支えてきた、Appleのコアの強さを支えているOSなのです。