まず3DMark05および06での性能を比較する。なお、使用した3DMark05および06は、それぞれ1.2.0、1.1.0にバージョンアップしている。おもにVistaでの動作対応などが中心のマイナーアップデートだが、今回はこの最新バージョンを利用した。

3DMark05では、各解像度での3DMarkスコアおよび、4xAntialiasing(AA) / 0xAnisotropic Filtering(AF)、4xAA / 8xAFを適応した各解像度での3DMarkスコアで比較する。

各フィルタリングオプションでの結果は、ともに全解像度でGeForce 8600 GTSがGeForce 7900 GSを上回る優秀な結果となった。1600×1200ドットなど高解像度下のフィルタリングオプション適用時では他の環境と比べ差が縮まる結果になっているが、これはメインストリームの上位、ハイエンドの下位という位置づけの違いを素直に示したとも言える。メインストリーム向けのGeForce 8600 GTSではどちらかと言えば低解像度、フィルタリングオプションは控え目な設定に最適と言えるだろう。

3DMark06の結果も3DMark05と同様の傾向だ。GeForce 8600 GTSはGeForce 7900 GSを各解像度で上回っている。1600×1200ドットまでの解像度では、スコアの差は2500~1000 3DMarksといったところ。フィルタリングオプションを有効にした際のGeForce 8600 GTSのグラフも示しておくので、各オプション適用時のスコアの低下具合の参考にしてほしい。

3DMark06では詳細テストも比較しておこう。まずHDRテストの結果。ここではGeForce 8600 GTSはGeForce 7900 GSの120%程度のスコアを示している。次にフィルレートの結果。これはGeForce 7900 GSの圧勝だ。GeForce 8600 GTSはメモリクロックが高いものの、メモリバス幅は128bit。メモリ帯域幅でもGeForce 7900 GSに及ばない。テクスチャサイズの大きくなる傾向の高解像度で差が縮まる結果を出すひとつの要因がここだろう。

最後にシェーダーテストの結果。ピクセルシェーダーのみGeForce 7900GSが優位で、他はGeForce 8600 GTS優位。なお、ストリームプロセッサは搭載数をおおまかに4で割ることで、従来世代のピクセルシェーダー・バーテックスシェーダー数に相当すると言われているが、この計算でいくと、GeForce 8600 GTSのピークはピクセル・バーテックスともに8基相当。動作クロックの違いもあり単純比較はできないが、ピクセルシェーダーでは8基相当対20基で確かにGeForce 8600 GTSに分の悪いところがあるものの、あまり大きくは引き離されていない。一方バーテックスシェーダーは8基相当対7基となるが、GeForce 8600 GTSの優位分は大きく表れている。ここはクロック向上(+アーキテクチャの進化)として評価できるだろう。