Tomcat 6.0.10のインストール
それでは、実際にTomcat 6.0.10を動かしてみよう。
Apache Tomcat 6.0.10はTomcatのダウンロードサイトから入手することができる。従来通りzip版、tar.gz版、Windows Service Installer版が用意されている。
zip版とtar.gz版のインストールは、ダウンロードしたファイルを任意のディレクトリ(以下、$CATALINA_HOMEと記載する)に解凍すればよい(Windows/UNIX共通)。Windows環境の場合、Windows Service Installer版をインストールすれば自動的にTomcatがWindowsのサービスとして登録され、OS起動時の自動実行などが可能になる。Windows Service Installer版は、ファイルをダブルクリックするとインストーラが起動するので、その指示に従ってインストールを実行すればよい(図1 図2 図3)。
図1 Windows版インストーラの画面1 |
図2 Windows版インストーラの画面2 |
UNIX環境でTomcatをデーモンとして起動したい場合には、Apache Jakartaプロジェクトで開発されている「commons-daemon」などを利用すると便利だ。commons-daemonは、Javaプログラムをデーモンとして実行するためのオープンソースのツールである。UNIX版だけでなくWindows版も用意されている。
Tomcat 6.0.xを使用する上で注意しなければならないのは、先述の通り、ディレクトリ構造が大幅に変更されている点だ。図4はTomcat 5.5.xにおけるディレクトリ構成、図5はTomcat 6.0.xにおけるディレクトリ構成である。
ご覧のとおり、Tomcat 6.0.xでは、common、shared、serverの各ディレクトリが廃止され、ライブラリは全てlibディレクトリ以下に置かれることになった。また、server/webappsディレクトリ以下にはサーバマネージャなどのWebアプリケーションが置かれていたが、これらも全て$CATALINA_HOME直下のwebappsディレクトリに配置されることになった。JSPとServletのサンプルも1つのWebアプリケーションに統合されている。