―新型コロナウイルス対策会議で話されたことを検討して実証していったのがお2人ですね。部門と普段のお仕事は?
鈴木:BPR企画部のビジネスイノベーショングループといって、主に会社の内部的な業務のプロセスをいろいろ革新的に向上させていき、抜本的な改革を取り組む部門です。BPRはBusiness Process Re-engineering(ビジネスプロセス・リエンジニアリング)の略です。
―藥袋さんは通常どのような業務をされていますか?
藥袋:経営企画本部や営業本部などにかかわることを担当しています。
今回発案して実証したこと
―新型コロナウイルスが流行するなか、最初に取り組んだことは何でしたか?
鈴木:コミュニケーションの維持ですね。在宅勤務や部門を何チームかに分けて接触しないようにするなど、物理的に距離をとるような仕事体系になっていったのですが、急にそういう状況になった場合、互いのコミュニケーションをどう維持するのかが、一番の課題だと考えていました。
―藥袋さんはそのなかでどういった役目を担っていましたか?
藥袋:私は業務プロセスを革新的に向上させるというミッションのなかで「ワークスタイル」を担当しています。多様な働き方に対応していかなければと考えていて、リサーチはしていました。ちょうどその状況で新型コロナウイルスの流行となり、検討してきたものをまずできるところからすぐ始めよう! となりました。鈴木さんがWeb会議のツールの選定にすぐ着手して、私はiPhoneや周辺機器などの確保に着手しました。
―なかなか抜本的には変わりにくい世の中で、幸か不幸かそれが急に訪れてしまったという印象でしょうか?
鈴木:そうですね。段取りをもって進めていたことを、そのプロセスを一気に前倒しにして、とにかく早急に判断することになりました。藥袋さんに一番苦労をかけたのは、全員に在宅勤務用のシンクライアント端末がいき渡るまでの間の対応です。社員全員が持っている端末はiPhoneだったので、iPhoneを活用した在宅勤務の実現に取り組んでもらったんです。明日社内に感染者が出て社員の多数が自宅待機となったら、事業の継続はどうするんだということもありましたしね。
藥袋:いろいろ試行錯誤して、なんとかリモートデスクトップ化をiPhoneで実現しました。実はiPhoneでの在宅勤務は、隣の席の先輩とのちょっとした会話から生まれた話で、試しに周辺機器をあれこれ購入してみたことから始まったものでした。
鈴木:その後の調達担当やシステム管理部門のメンバーの頑張りで、今でこそ在宅勤務環境はシンクライアント端末になっていますけどね。
「いつでもどこでも」までの道のり
―一度にいろいろなことをしなくてはいけなくて苦労も多かったのではないですか?
藥袋:そもそも私たちの部門が言い続けてきたキーワードが「いつでもどこでも」でした。それがこのウイルスの流行によって、より早く浸透したといえると思います。会社の「こんなアプリを入れてみよう」とか「こういうことができるなら」という姿勢が加速したことは、非常にありがたかったです。
鈴木:「いつでもどこでも」の必要性が実証されたと感じます。今回不幸にもこういう状況になり、当たり前だと感じていたものが当たり前にできなくなって、その大切さ、ありがたさを実感したのではないかと。
―この環境下で今回のミッションを実行するにあたって苦労したことは?
鈴木:勢いにまかせすぎないことに気をつけました。今すぐやれ、という周囲の雰囲気があり、それに乗っかることは簡単ですが、たとえば半年後の社会の状況や、他部門の取り組みなどもありますから、それらが進んだときに、今回のものは使えないものにならないか、など、スピード感を持ちながらも立ち止まりながらやってきました。
藥袋:シンクライアント端末が導入されるまでのiPhone在宅勤務は3週間くらいしか使わないだろうとわかっていても、やはり今出社しないを重要視して「優先すべきはスピード」ということで進めました。最初は本社の社員分の準備を進めていましたが、急にデータセンターを含む全社に向けたものになり、手配すべき数がぐんと増えてしまって。多少種類は違うけれど、とにかく調達担当にがんばってもらう一方で、会社の備品ですから管理番号を明確にするために300枚以上のシールを出力して貼る作業もしました。みんなに早く届けなくちゃ! という一心でしたね。
―達成感を感じたこと、嬉しかったことは?
藥袋:先日、ほかの案件の技術部門とのミーティングで「今回のこの新型ウイルス流行下での対応で、会社の印象が良くなりました」と言われたときは、頑張った甲斐があったと思いました。ほかの部門でも「iPhoneを使った在宅勤務は不便なところもあるけれど、無いのに比べたら格段にいい、有難い」と言ってくれた人もいましたし。
―では、お2人から最後にひとことずつお願いします。
藥袋:今回「お客さまのためのミッションクリティカルオペレーション遂行のために、社員の仕事を止めない」というミッションを担当できて本望でした。これからも業務革新のために、全社目線をもって、新しいチャレンジをしていきたいです。
鈴木:アット東京は、お客さまそして社会に貢献しようと努力を続けている会社です。そこで働く社員、仲間のために、より働きやすい環境をつくり、よりよい会社にしていきたいです。その働きやすさ、便利さは「お客さまの、社会のために何かしたい、するのだ」という時にモチベーションの源もなり、必ず役立つと思っています。
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