担当者と管理者双方に有効な機能を取り揃え、在宅勤務の問い合わせ業務を改善
「新しい生活様式」によってテレワーク・在宅勤務環境が急速に浸透した現在の企業において、Frontの導入は具体的にどのような効果を生み出すのか、担当者(メンバー)・管理者それぞれの観点から確認していきたい。
●担当者から見たFrontのメリット
担当者から見たFrontのメリットとしては、社外からの問い合わせに対し、取引先や顧客の利便性を損なうことなく問い合わせ対応業務の効率化が図れることがあげられる。たとえば問い合わせ対応の改善にサービスデスクツールを導入した場合、問い合わせ方法がメールからWebフォームに変更されるなど、顧客に対してアプローチの変更を求めるケースも存在する。業務の効率化を目指した結果、顧客満足度を下げてしまうのでは本末転倒だ。これに対してFrontでは、マルチチャネル対応や外部ツール連携機能によって、これまでの問い合わせ方法はそのままに、すべてのチャネルからの問い合わせを集約。外部ツールをシームレスに起動して対応に必要な情報を集められるためレスポンスタイムは短くなり、生産性の向上に加え顧客満足度の向上も期待できる。
また、Frontには専用のチーム内チャットツールが用意されており、問い合わせメールに紐付く形で起動させることが可能。問い合わせメールの内容を表示しながら、メンバー同士で密接なコミュニケーションを取ることができる。Zoomなどのビデオ通話サービスとの連携にも対応しており、オフィスで直接話し合うのと同レベルのチーム内コミュニケーションで、問い合わせ対応が行えるようになる。さらに、回答メールのドラフト共同編集機能も用意されており、チームのメンバーが共同でメールを編集できるほか、管理者のレビューもスムーズに進めることが可能だ。
●管理者から見たFrontのメリット
一方、管理者視点から見たFrontのメリットも多岐にわたる。まずは、問い合わせに対するアサイン漏れを簡単にチェックできること。そして問い合わせがきてから何時間以内の回答が必須といったSLA(サービス品質保証)対応の機能も充実していることなどがあげられる。Frontでは、アサインしてから設定した時間内に回答できていない問い合わせに対し、リマインドで担当者に回答を促すことが可能。在宅勤務で把握が難しいサービス品質の低下をシステマティックに防ぐことができる。
さらに、自動アサイン機能も搭載。たとえば問い合わせメールの中に、製品名など特定のキーワードが含まれていた場合には、その製品を担当するメンバーに自動でアサインするといった振り分けが行えるようになる。プログラミングの必要がなく管理画面上で条件を設定するだけで利用でき、IT部門に依頼することなく管理者自身で簡単に設定できるのも大きな魅力だ。
また、分析機能が充実していることも管理者にとっては見逃せないメリットとなる。問い合わせ数の増減傾向をはじめ、各メンバーのアサイン数、回答までにかかった時間といった状況を分析してFrontの画面上で可視化。問い合わせが増加する時期を予想してメンバーを割り振ったり、パフォーマンスが低下しているメンバーを特定してサポートを強化したりするなど、在宅勤務環境における適切なマネジメントを支援してくれる。さらに、自動アサイン機能を使えば、出勤している(Frontにログインしている)ユーザー以外にはアサインしないように設定することもでき、問い合わせの対応が遅れるリスクを軽減することが可能だ。
Frontが分析したデータは、管理者だけでなく各メンバーが確認することもできる。各メンバーは自分の頑張りが数値として確認できるためモチベーションが向上。管理者にアピールできることで、在宅勤務の課題といえる業務内容の評価も適切に行われるようになる。
クラウドサービスの特徴を活かし、AI・RPA連携の強化など進化を続けていく
FrontはSaaS型のクラウドサービスなので、在宅勤務の環境に導入しやすいといった特徴も備えている。Webブラウザさえあればネットワーク回線やデバイスを問わず利用できるため、IT環境が整っていない状況で在宅勤務をスタートした企業でもスムーズに導入することが可能。WindowsやAndroidとiOS向けにはネイティブアプリも用意されており、個人所有のデバイスをBYODで業務利用しているような環境にも対応する。クラウドの特性を活かし、わずか数日で使い始められるなど、短期間で導入できるのも見逃せないポイントといえる。前述したとおり、Zoomなどのビデオ通話サービスをはじめ在宅勤務で利用する主なツールとの連携にも対応しているため、極端な話、スマートフォンやタブレットなどモバイルデバイスのみで業務を推進することも可能。在宅環境だけでなく、外出先で問い合わせ対応を行うなど柔軟なワークスタイルを実現してくれる。
今後は、日本国内でFrontを展開する日立ソリューションズが中心となり、AI・RPAやチャットボットとの連携を強化していく予定。同社が提供しているAI・RPA製品と連携することで、問い合わせ内容の重要度を自動判定して適切な担当者に自動アサインしたり、問い合わせ対応に必要な情報を自動的に収集したりするなど、「自動化」の効果を最大限に引き出せるソリューションへと進化を図れる。特にAI活用は積極的に推進しており、AIによる重要度判定や回答のリコメンデーションの提示に関しては早期実現を目指しているという。
チャットボットとの連携では、メールでの問い合わせをチャットボットに送ることで、時間外対応や担当者不在といった状況での自動回答に対応させるなど、レスポンスタイムと顧客満足度の向上を図っていく。
現状、FrontのUIは英語ベースとなっているが、シンプルで使いやすい画面構成なので実用上は問題ない。さらに開発元のFront社によるローカライズが進行中で、メニュー項目が日本語化される日も遠くはない状況だ。
テレワーク・在宅勤務環境への移行により生じる課題の解決はもちろん、問い合わせ対応業務全般の効率化・自動化が図れるFrontは、コミュニケーション業務に携わる担当者・管理者すべてにとって極めて魅力的なサービスといえる。無料で1カ月間の試用も可能となっており、現場主導で気軽に効果を確認することが可能。「新しい生活様式」に対応した問い合わせ対応を実現したいのならば、導入を検討する価値は大いにあるはずだ。
「多くの企業が導入している Microsoft 365 との連携にも対応。SaaSなので短期間での導入が可能で、数日で使い始めることができます。既存の問い合わせ業務の流れを大きく変えることなく利用できるのも、Frontの大きな特徴といえます」
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クロスインダストリソリューション事業部 ビジネスコラボレーション本部
インフォメーションシェアリングソリューション部
第1グループ ユニットリーダ 久保田 翔 氏
「今後は、自社で持っているAI関連のソリューションと連携を強化し、問い合わせ対応の窓口業務を効率化するソリューションとして展開していきたいと考えています」
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クロスインダストリソリューション事業部 ビジネスコラボレーション本部
インフォメーションシェアリングソリューション部
第1グループ グループマネージャ 浅図 達也 氏
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