サインディスプレイ業界の専門家が集うサイン&ディスプレイショウ2017。このイベントにOKIデータ・インフォテックが出展した狙いはどんなところにあるのだろうか。大判グラフィックスプリンターを中心に事業展開する同社営業部のグラフィックス担当部長である小畑正三氏に出展の狙いと手ごたえを聞いた。

「低臭気なのに高生産性で低TCO」がColorPainterシリーズの特長

OKIデータ・インフォテック 営業部 グラフィックス担当部長 小畑 正三 氏

小畑氏は、サイン&ディスプレイショウ2017の出展コンセプトとして、低臭気ソルベントインクSXインクを使ったColorPainterシリーズの市場認知度向上と新規市場の開拓を狙っていると語った。ソルベントプリンターでプリントされた大判サインの用途は屋外広告が中心となっていたが、低臭気インクの特長を活かしたポスターや壁紙などのインドアデジタルプリント市場への販売拡大も考えているのだという。

「多くのお客様でそういった機運は高まっており、実際に壁紙などの内装材に直接プリントし施工する事例も増加しています。今回の当社ブースでも、実際にColorPainterシリーズでプリントしたデジタルプリント壁紙を君和田氏に施工実演していただき、来場者に当社のプリンターの特長である低臭気インクプリンターの品質や高生産性をアピールできたのではないかと思います」(小畑氏)

さらに小畑氏は、内装材にColorPainterシリーズを推す理由を次のように説明する。

「ColorPainterシリーズに搭載されているSXインクは、低臭気なのに乾燥が速いという特性もあるのです。施工にあたっては、何よりも後加工を含めた納期短縮が求められているので、プリント直後に素早く乾燥・定着させることが重要です。その点においてSXインクは、他社製品と比較しても大きなアドバンテージがあると思います」

インクカートリッジで供給されるSXインク(写真はE-54sのインクシステム)

また、耐候性(太陽光や風雨よる色劣化や変質)、擦過性(印刷物の擦れによるインク剥がれ)においても高く評価されているという。ColorPainter H3-104s、M-64s、E-54sの全3モデルは、3Mジャパン(スリーエム・ジャパン)社が定める保証プログラムに認定されているのだ。この保証プログラムは3M社のメディアを使いプリントした成果物の品質を長期にわたり保証するもので、サイングラフィックス業界で必要とされるプリント性能を有しいているというわけだ。

今後の大判デジタルプリントのトレンド

小畑氏がインドアデジタルプリント市場にも目を向ける理由の一つとして、アウトドアサインの市場成長が踊り場に差し掛かっていることを挙げる。

「世の中のIT化により屋外広告にもデジタル化の波が押し寄せています。すでに大規模の商業施設やイベント会場、駅や空港など我々の周りでもデジタルサイネージの普及が進んでいます。また、都市の景観条例などの絡みから広告に関する規制も厳しくなっていますので、大型看板のあり方にも変化を求められているのです」(小畑氏)

またインドアデジタルプリント市場は、壁紙だけでなくウインドウフィルムやフロアカーペット、カーテンなどさまざまなシーンでニーズが広がっているという。一例を挙げると2020年東京五輪に向けてホテルの建築・改装が進んでおり、内装としてデジタルプリント壁紙施工の需要が非常に増えているというのだ。

こういった用途においてColorPainterシリーズは、さらにコスト面での優位性も備えている。他社製品に比べインク消費量が少なくランニングコストを抑えられるのはもちろんのこと、プリントスピードに優れるため作業効率が高まり、結果的に早出残業が減るので労務費削減にも効果があるという。

ColorPainter E-54sを前にインドアデジタルプリントへの期待を語る小畑氏

ワイドフォーマットからA3カラープリンターまで。OKIデータとのシナジーを発揮

さらに、今回合わせて出展しているOKIデータ製のMICROLINE VINCIシリーズは、サインディスプレイ業界のみなさんにも非常に好評だと小畑氏は述べる。付加価値の高い、A3カラープリンターと大判インクジェットプリンターを組み合わせた新たなソリューション提案が可能となり、OKIデータグループのプリンター販売戦略においても大きなシナジーを生み出せているそうだ。

最後に、小畑氏はサイン&ディスプレイショウ2017での手ごたえと今後の抱負を以下のように語った。

「我々OKIデータ・インフォテックは大判プリンターの製造・販売、保守サービスを専業としております。新会社設立から約2年が経過し親会社であるOKIデータとの連携もどんどん進めています。今後もお客様が求める製品やソリューションをご提供し続けるためにも、インダストリアルプリンター専業メーカーとして日々取り組みを続けて参りますので、引き続きご愛顧の程、よろしくお願いいたします」

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