ターポリンへの手書き幕制作から始まったサインアーテック
そもそもサインアーテックが現在のような大型サインの制作を生業とするようになったのは、文字書き職人であった同社の先代社長がターポリンを使った手書き幕を制作したことがきっかけだという。
当初は一枚ごとに手書きで作られていたが、誰でもできるようにとプロッターマシンを活用した手染め捺染方式を導入。さらに事業拡大に伴い、量産化のためのスクリーン印刷機を導入し、ターポリンの出力・縫製加工を軸とした国内でも有数の超大型スクリーン印刷会社として事業展開してきた。
その後、ややスクリーン印刷が頭打ちになってきた頃、現社長の山口健二郎氏が当時日本国内の商社が扱っていない海外のインクジェット印刷機を自力で輸入し、あらたなターポリンの付加価値プリントビジネスを展開。今日に至るサインアーテックの基礎ができあがることとなる。現在はサイン・屋外広告のみならず、インテリア関連のプリント・加工も手掛けており、業務の幅はさらなる広がりを見せている。
新工場移転によって目指したのは「生産の効率化」
同社の旧工場は、もともと山間の斜面にあったという。3階建ての建屋は搬入、印刷、加工(縫製)、保管(搬出)がそれぞれ別のフロアで行われており、作業動線が非常に悪かったという。同社が埼玉県飯能市茜台の新工場建設にあたりコンセプトとして第一に考えたことがこの作業動線の効率化だという。
新工場では、これらの一連の作業の動線をワンフロア内で完結できるように設計されており、搬入・保管エリアから梱包・搬出エリアまで最適な動線に沿ってスムーズに作業が進行していく。これらの構想設計によって工場内の動線や管理体制が一本化され、作業効率は大きく向上したという。
山林氏は、「社内ネットワークを活用した全体進行度の可視化だけではなく、物理的に周りの状況が見えるようにしたことによって、自工程の状況確認だけでなく、作業が滞っている工程がないかなどといった点に気が配れるようになりました」と想定した以上の効果が出ていると語る。さらに、動線の改善によって更に効率化が進み、繁忙期になると外注に出していた仕事も内作できるようになり、全体的なコストも大幅に削減されていると述べる。
ColorPainterと新工場が実現した新しい業務体制と働き方
新工場への移転で得た広いスペース、効率の良いフロア配置、そしてOKIデータ・インフォテックのColorPainter シリーズの導入による生産向上によって、事業拡大に臨むサインアーテック。
また同社は、近隣のパートタイマーの雇用推進やワークスタイルに合わせたシフト制勤務の整備など働き方改革を積極的に推進していくという。ITやプリンターなどのテクノロジーが進化していくなか、山林氏は、今後の抱負を次のように語った。
「我々は、ターポリンをはじめとした大型アウトドアサイン事業を今後もコアにしつつ、商業施設やホテルなどのインテリア内装などの新たな事業領域にも挑戦していきたいと考えています。当社は出力に関わるさまざまな業務をワンストップで行えますので、小ロットであってもまずはご相談ください。お仕事を通じてお客さまと一緒に成長し、インクジェットプリンターテクノロジーによって世の中を明るく幸せにできればと考えています。今後もOKIデータ・インフォテックさんには期待しています」
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