2017年6月21日から東京ビッグサイトにて「第28回 設計・製造ソリューション展 (DMS2017)」が開催さている。CAD、CAE、ERP、生産管理システムなど製造業向けのITソリューションが出展される専門展だ。このDMS2017に、シーメンスは3D CADソフト「Solid Edge」を中心とした製品を出展。Solid Edge ST10とマイクロソフトSurfaceHubを連携させたデモなどを行い、製品のアピールを行っていた。

DMS2017のシーメンスブースでは、Solid Edge ST10を中心としてSurfaceHubによるデモが行われた

Solid Edge ST10を中心とした展示が行われたシーメンスブース

シーメンスブースでは、TAC、デジタルプロセスとともに展示を実施。さらにSolid Edgeで流熱解析を行える「FloEFD for Solid Edge」や、測定した音響をリアルタイムで3D化するLMS「Soundbrush」、CADMACのシートメタル用CAD/CAMソフト「MacSheet」などの展示が行われた。

ブース中央には84インチのコラボレーション デバイスSurfaceHubが設置されデモに利用された

ブース右手にはFloEFD for Solid EdgeとSoundbrushを展示

ブース左手はSolid Edge ST10とMacSheetが展示された

Solid Edge ST10は2台のSurface Proにインストールされており、実際に操作することができた

84インチのSurfaceHubでSolidEdge ST10がぬるぬる動く!

メインステージでは、シーメンスの石橋氏によって、「SolidEdge」の最新バージョン"ST 10"のデモが実施された。このデモは、84インチのマイクロソフト製コラボレーション デバイスSurfaceHubと連携して行われ、大画面上で指先で動く3D CADソフトの迫力に、多くの来場者が足を止めていた。

石橋氏は、3D市場や3Dプリンタの切削加工・射出成形数が堅調な伸びを見せていること、そしてこれらの領域で使用されるファセットデータの流通量が増加傾向にあることを説明。これによって原材料の高騰の可能性が見込まれ、部品やパッケージの軽量化が求められていると語る。

SolidEdge ST10のデモを行ったシーメンスの石橋氏

そこで有効となるのが、SolidEdge ST10が備える「ジェネレーティブデザイン」機能だ。この機能は、解析の技術を使って条件を満たす形状を自動生成するもので、会場では実際に存在する製品の3Dデータをもとに解説。SurfaceHubの画面上で直接SolidEdge ST10を動作させながら、CPUのマルチコア/マルチスレッドを活用して効率よく軽量化を行うデモが行われた。

存在するミシンの3Dデータからジェネレーティブデザインによって最適化を行い軽量化する様子

次に石橋氏は、これまで3D CADで扱えなかったファセットデータを取り扱えるSolidEdge ST10の、「コンバージェントモデリング」機能の説明を行う。デモでは、紙図面しか残っていないような古いミシンのリバースエンジニアリングを実行。光学スキャンされたミシンのファセットデータを自由に編集し、新しく形状を追加する様子を来場者に伝えた。

古いミシンのリバースエンジニアリングし、設計を追加する様子をデモ

さらにCADデータのリビジョン管理やリリース管理をわかりやすく行える「ビルトインデータマネジメント」、SolidEdge ST10で作成した3Dモデルを利用してそのまま効率的にマニュアル作成を行える「テクニカルドキュメンテーション」、クラウドベースで3Dデータを管理でき外出先でスマートフォンなどからも操作できる「Solid Edge Portal」などが紹介された。

「ビルトインデータマネジメント」の特徴をSurfaceHubを用いて分かりやすく説明