背景

スマートフォン/タブレットPC などのスマートデバイスの台頭、および仮想化環境の普及により、従業員のクライアント環境・デバイスは多様化している。今後、企業のクライアント管理はその重要性をより一層増し、かつ複雑化の一途をたどるだろう。
情報サービス業のA社もその一社で、将来を見据えた長期的な管理方法を模索していた。

課題・問題

多様化するクライアント環境・デバイスに、従来の管理方法・ツールでは対応できない…

A社の情報システム部門では、現在のクライアント管理のあり方に、"そこはかとない"課題を感じていました。というのも、重大なインシデント発生を防ぐ上でクライアント管理は極めて重要ですが、他に注力すべき業務が山ほどある中で、「正直、ポリシチェックや棚卸し、台帳作成といった運用管理に工数をかけられない…」というのが本音だったのです。

負荷がかかる要因は、「多様化するクライアント環境・デバイス」にありました。
サーバ仮想化を積極的に推し進めているA社では、営業が社外に持ち出すノートPC を中心にシンクライアント化したことで "思わぬリスク" を抱え込んでおり、他にも、一部のオペレータが使用するPCが社内ネットワークから切り離されたスタンドアロン型であるなど、一部のポリシチェックや棚卸し、台帳作成などは手作業で行うしかない状況でした。

一方、デバイスはというと大半はWindowsが占めていますが、一部のクリエイティブ部門ではMacを使用しており、さらに近いうちにスマートデバイス(iOS、Android)を導入する計画も進められていました。情報システム部門のB部長はこう語ります。

「クライアント環境・デバイスの多様化・複雑化が進む一方で、管理が煩雑、または死角ができてしまう既存の管理方法・ツールのままでは、もはや限界だと感じていました」

"ユーザ依存"のセキュリティも心配! クライアント管理の見直しを検討するも…

また、セキュリティリスクについても、現状で実施できているのはポリシチェックのみで、最終的には"ユーザに依存している"という状況が、重大な懸念点でした。

そこで、「もっと"管理者主導"な方法に見直さなければいけない」と考えたB部長は、既存のIT資産管理ツールからのリプレイスを検討しはじめました。しかし、いざ比較してみるとツールこそ数多くあるものの決め手に欠け、その強みは一長一短。A社の課題をクリアするには、特定の環境・デバイスにおける管理を諦めたり、管理ツールが個別になってしまっては意味がありません。将来的にクライアント環境・デバイスが今以上に多様化しても、対応可能なソリューションが必要でした…。

課題・問題のポイント

■既存の管理方法・ツールでは、多様化しているクライアント環境・デバイスに対応できない
■セキュリティが"ユーザに依存"しており、潜在リスクが大きい
■部分最適な管理ツールばかりで決め手に欠け、リプレイスに踏み切れない