千葉・成田市にある株式会社玉正は、昭和46年に設立された食材の卸売りメーカー。和食にこだわりを持ち、オリジナルの西京漬けも作る同社は、3年ほど前からホームページを開設。昨年のリニューアルに合わせてBIGLOBEオフィスサービスを導入して、自社でサイトの更新をし、商品の紹介や人材の採用にホームページを活用している。
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安心・安全をモットーにする和食食材専門の卸売りメーカー
玉正は、全国各地から和食の食材を厳選して集め、ホテルや空港に提供している卸売りを中心としたメーカー。同社では、驚くべきことに約2万点もの食材を扱っているという。卸しということもあって、全国からできるだけいい食材を安く集めているのはもちろんのこと、安全性にもこだわっている。賞味期限の確認、細菌検査、衛生管理のチェックなど品質管理を徹底しているという。納品先は機内食関連がメインであり、機内でおいしい和食を安心して食べられるのには、同社の努力が隠されている。食の安全を支える陰の立て役者だ。
玉子焼きの加工業者として創業し、成田空港の開港に合わせて主な業務を食材の卸しに転換して現在に至っている。販路としては千葉県全域、東京、茨城、神奈川の一部と南関東を網羅している。卸しのほかは、自社の工場にて魚の切り身で西京漬けの製造、副業的に飲食店もやっているという。
千葉県の成田市にある玉正。和食食材の卸しを南関東一円で行っている。「安心」「安全」「おいしい」にこだわっている |
無添加・無着色とこだわりの成田黄金漬
食材の卸しを中心にしている同社だが、西京漬けのオリジナル商品にも力を入れている。スーパーで売られている西京味噌というとオレンジ色のものが多いが、本来はもっと金色をしていることから、「成田黄金漬」と名付け、商標も登録している。多くの西京漬けが何らかの添加物を使っているなか、同社では完全に無添加・無着色というこだわりぶり。西京漬けという日本だけの文化を広げていき、小さな子供たちにも安心して食べてもらえるものを作っていきたいと語り、かなり熱が入っている。以下の写真でもわかる通り、見事な黄金色で、かなり食欲を刺激される。同社が経営する上野駅そばの居酒屋「大自然」で食べられるので、気になる人はチェックしてみてはどうだろうか。
オリジナルの西京味噌。見事な黄金色をしている |
こちらが「成田黄金漬」。「本当においしいですよ」と自信を持ってオススメしていた |
発注システムの立ち上げを機にホームページを開設
同社では、3年ほど前にインターネットを利用した受注システムを立ち上げるときにNECのパソコンを導入。その流れからインターネットサービスプロバイダとしてBIGLOBEと契約したとのこと。その際に、専門の業者にホームページの作成を依頼して開設したが、ページの内容が自社では更新できないものだったという。そこで、2008年の8月に最新情報の掲載や採用関連を整備するためホームページをリニューアル。BIGLOBEオフィスサービスを利用し、社内でサイトの更新をできる環境を整えたという。商売としては裏方といえる卸売りでも、ホームページを持つ意義について、同社の特別顧問である米澤氏は次のように語ってくれた。
「取引がある場合、会社の名前を見た段階でホームページを見るというのがほとんど習慣化されていると思います。実際に、商談ではホームページを見た上で話をすることが多い。売り込みにくる営業マンもホームページを印刷してくるなど、さまざまな人が見てくれているというのがわかった。千葉県の幕張メッセで開催された食品・飲料専門展示会「FOODEX JAPAN2009」に出展し、名刺交換した人にこちらから連絡させていただくと、“ホームページを見たよ”という答えが返ってくる。目に見えた売り上げにならなくても、ひとつの“信用”としてホームページは大切だと思います」(米澤氏)
このようにホームページの重要性を感じながらも、インターネットで商品を展開していく上でのさまざまなジレンマがあることや、意外な狙いがあることもわかった。
「実際の数字(売り上げ)にはならなくても、ホームページの存在は大切」と語る株式会社玉正 特別顧問の米澤実氏 |