インラインモードのプレフィックスとキーをカスタマイズする
インラインモードのポイントはプレフィックスの文字列と、トリガーとなるリターンだ。この2つはカスタマイズができるようになっている。今のところ、プレフィックスとしては「+gpt」「:gpt」「/gpt」「.gpt」「-gpt」が、リターンとしては「Return」「Shift」+「Return」が選べるようになっている。
Slackを使っている場合、スラッシュから始まるコマンドでいろいろ操作できるので、この方法に慣れている人も多いだろう。そうした場合は、「/gpt」が使えると馴染みがあるはずだ。逆に、既存のそうした機能がぶつかって使いにくい場合は、他のプレフィックスを選ぶという使い方になる。
汎用的な支援機能として使えるインラインモード
最近では、Visual Studio CodeやVisual Studio、Neovimなどの統合開発環境やエディタなどで「GitHub Copilot」といった人工知能(AI: Artificial Intelligence)技術ベースの支援機能を使う開発者が増えている。
これまでであれば、コーディングしながらGoogleで検索行ったり、Stack Overflowで類似例を検索したりするといった使い方をしていた。だが最近は、GitHub Copilotを使ったほうが問題が迅速に解決するということで支援ツールが使われるケースが増えている。
GitHub Copilotの機能に慣れてしまうと、同じことがコーディング以外のさまざまなシーンで出てこないものかと思ってしまう。MacGPTのインラインモードはちょっとばかりこうした要望を満たすようなところがある。結構便利なのだ。
もちろん、このインラインモードが役に立たたない人もいるだろうが、一定の人にとっては欠かすことのできない機能になってくる。
対応が見えないApple、まずはサードパーティ製アプリで試そう
2022年11月にOpenAIからChatGPTが公開されて以来、大規模言語モデル(LLM: Large Language Model)技術に基づくサービスは世界中に影響を与えている。
サービスの提供当初は過剰な反応を見せる向きも見られたが、最近はそうした反応を示した組織も方針を転換するなど、この新しい技術やサービスを活用する方法への模索が進んでいるように見える。
この技術を巡っては、大手ITベンダーが矢継ぎ早に新サービスの発表を行っている。特にMicrosoftが積極的だ。他の大手ベンダーはMicrosoftの動きに引きずられるように、類似サービスの投入を行っているように見える。
こうした動きの中にあって、Appleの動きは今のところ沈黙を守っているように見える。同社は生成AIについて大きな発表を行っていない。Microsoftは今後。LLMを利用した機能をWindows 11やMicrosoft 365へ投入することを発表しており、実際に取り組みは進んでいる。こうした動きを見ていると、iPhoneやMacがどうなっていくのかは当然気になるところだ。
現在、Macにおいてはサードパーティー製のアプリケーションを介してChatGPTを使うというのが第一候補となる。Appleから対応する機能がリリースされるまで待つのはちょっともったいない状況だ。
早めにChatGPTを使って慣れて、活用方法を検討していくことが業務や仕事の効率化に結びつく状況になっている。MacGPTは最初に取り組んでみるにはよい候補だと思う。興味が出た方はぜひ試してみてもらえれば幸いだ。