WAYBACK BURGERS 表参道店で試食会を開催

ここからは、6月28日に表参道のWAYBACK BURGERS 表参道店にて記者発表会とともに開催された先行試食会について、実際に試食に参加した筆者の食レポを記していく。

  • 試食会場のWAYBACK BURGERS 表参道店

    試食会場のWAYBACK BURGERS 表参道店

WAYBACK BURGERSは、アメリカを中心に数多くの店舗を展開するハンバーガーチェーンで、日本1号店となる表参道店は2022年3月にオープンした。同店はメニューの1つとして、植物由来の食材を使用したヴィーガン向けハンバーガーの提供を行っているという。

今回の試食会で提供されたのは、店舗で販売される「NEXTフォアグラバーガー」と、ペーストタイプの培養フォアグラを使ったアレンジメニュー2品だった。

  • 試食会で提供された植物性培養フォアグラ料理

    試食会で提供された植物性培養フォアグラ料理

植物性培養フォアグラの味は……?

それでは早速、NEXTフォアグラバーガーを実食。

まずは、ハンバーガーの植物性培養フォアグラのみを口に運んでみる。舌触りがとてもなめらかで、具材ともソースとも言えるような食感だった。味はしっかりと濃厚で、後には甘みとナッツの香りが残った。

  • NEXTフォアグラバーガー

    NEXTフォアグラバーガー

筆者は本物のフォアグラを食す機会が限られているので、正確な比較とは言い切れないが、味の再現度はかなり高いように感じた。また、数少ない経験で印象に残ったフォアグラ独特の強い風味や脂のくどさが、幾分抑えられていたように思う。

試食会の間、周囲では「ナッツの風味があるね」「これはこれで美味しい」という声も聞かれ、再現度については感じ方に差があるようだった。いわゆる美食家の方々がどう捉えるのかはわからないが、個人的な感想としては、高級感がありながらもかなり食べやすいので人気を集めるポテンシャルを感じた。

いざ、ハンバーガーを1口。

続いては、ハンバーガー全体にかじりつく。ボリュームがあるもののバンズは柔らかめで、食べにくさはそれほど感じなかった。

「これはうまい。」

具材とバンズとの相性がよく、全体をバランスよく感じられるハンバーガー。培養フォアグラも前面に出すぎるのではなく、程よくコクをプラスして、高級感を高めていた。

  • マッシュルームやオニオンなどの具材も

    マッシュルームやオニオンなどの具材も

2口、3口と食べ進めてふと気づく。 「そういえば、完全植物性バーガーだったっけ……?」

改めてかじっても、代替肉食品でありがちな物足りなさを感じなかった。もしかすると、再現度の高い植物由来のパテに、植物性培養フォアグラの脂肪分や濃厚な味わいが加わり、本物の肉に感じるジューシーさにより一層近づいていたのかもしれない。

また、マッシュルームやオニオンなどの具材も程よくアクセントになっていて、ハンバーガーとしての完成度の高さを感じる。個人的には、かなり好みのバーガーだった。

フレンチをイメージしたアレンジレシピも提案

続いて、培養フォアグラを使ったアレンジレシピを試食。ペーストタイプのフォアグラをパンに塗り具材を乗せた、カナッペのような2品だ。

  • 培養フォアグラを使用したアレンジメニューン

    培養フォアグラを使用したアレンジメニュー

こちらはハンバーガーに比べ、培養フォアグラの風味が強く感じられ、どちらもワインなどとの相性がよさそうな味だった。塩気のあるツナや野菜、甘みのあるドライフルーツのどちらともうまく調和していた。

ちなみに食べ終わってから聞いて驚いたのだが、こちらのツナも植物由来のものなのだそう。WAYBACK BURGERS 表参道店では、この「NEXTツナ」を使用したサラダも販売されているとのことだ。

フォアグラの輸入量不足をチャンスに

Dr.Foodsの代表取締役を務める石塚孝一氏は、自身で欧米に赴き、WAYBACK BURGERS本社の重役や各界の著名人に培養フォアグラを試食してもらっているといい、好反応を得ているそうだ。

  • Dr.Foods代表取締役の石塚孝一氏

    Dr.Foods代表取締役の石塚孝一氏

今後の商品展開としては、まずフォアグラへのニーズが大きい欧米への販売を中心としつつ、日本国内のフレンチレストランなどにも販路を広げていくとのことだ。

石塚氏は、「ここ最近のフォアグラの輸入量不足は、培養フォアグラの普及を目指す我々にとってはラッキーなタイミングで、品切れに悩む飲食店でも試してもらいやすい。本場でも受け入れられる味なので、これからどんどん広げていきたい」と自信をのぞかせた。