5セクター、Astemo、上場子会社いずれも増収増益 - 日立

日立製作所は7月30日、2021年度第1四半期の連結決算を発表した。売上収益は前年同期比48.5%増の2兆3674億円、調整後営業利益は同123.5%増の1304億円、継続事業税引前利益は同50.9%減の1668億円、当期純利益は同45.2%減の1222億円となった。

  • 日立製作所の2021年度第1四半期の連結業績

今期、5セクター、Astemo、上場子会社いずれも前年同期比で増収増益となった。ITセグメントはデジタル関連の売上が牽引し引き続き堅調で、過去最高の調整後営業利益、利益率を達成したとしている。2021年度は、DX(デジタルトランスフォーメーション)需要の取り込み、GlobalLogic買収によるLumada事業の拡大に注力する。

ITセグメントのコア事業である、デジタル技術を活用したソリューション、サービス、テクノロジーに関するLumada事業は、非常に好調だ。第1四半期のLumada事業の売上は前年同期比38.3%増の3030億円で、その内訳はLumadaコア事業が同22.7%増の1620億円、Lumada関連事業が同62.1%増の1620億円となっている。

今回、セグメント別の売上も公開され、ITが33%、モビリティーが17%、ライフが15%、インダストリーが11%、エネルギーが7%、Astemoおよび上場子会社が17%だった。国内の売上が53%、海外の売上が47%と、海外の比率が高いのも注目すべきと言える。

  • Lumada事業の第1四半期の業績

すべての報告セグメントで増収増益 - NEC

NECは7月31日、2021年度第1四半期の連結決算を発表した。売上収益は前年同期比10.9%増の6519億円、営業利益は前年同期の102億円の赤字から11億円の黒字に転じた。調整後営業利益は前年同期の58億円の赤字から104億円の黒字に、税引前利益は前年同期の96億円の赤字から29億円の黒字に、当期純利益は前年同期の50億円の赤字から2億円の黒字となった。また、すべての報告セグメントで増収増益を達成している。

  • NECの2021年度第1四半期の連結業績

増収となった要因については、国内IT事業および5G事業が好調だったほか、グローバル事業がデジタル・ガバメント/デジタル・ファイナンスを中心に拡大したことがあるという。前年度比163億円増を達成した営業利益に関しては、市況の回復を着実に取り込んだことで大幅な改善に加え、グローバルのポートフォリオ改革も寄与したとしている。

受注動向としては、社会公共、エンタープライズ、ネットワークサービスが好調だった。社会公共は前年度比5.0%増の売上を達成しており、医療向けや公共向けが増加したことから増収となったという。エンタープライズは前年度比19.0%増の1369億円の売上を達成し、流通業向けや金融業向けが好調だったという。ネットワークサービスは前年度比5.3%増の1043億円の売上を達成、先述したように、5G基地局(国内)に大幅増収となったという。

  • 2021年度第1四半期の受注動向