Airレジ導入で実現する簡単DXなら負担なし
「旧来の手法で対応できている」「アナログな手法でも困っていない」とIT活用に消極的だった経営者が一歩を踏み出すことは、DX(デジタルトランスフォーメーション)の第一歩でもあるという。
「DXと呼ぶとすごく難しいもの、自分には関係のないことと思われてしまうのですが、われわれが提供しているAirビジネスツールズのサービス群は、DXの一端を担うものです」と林氏。
経営者でありながら現場スタッフでもある、という中小店舗の経営者は、毎日の業績をしっかり確認する時間も取れていない例が多数あるという。しかし、Airレジを導入すれば改めて計算する必要もなく、日々の状況が可視化される。
「店舗経営者に聞くと、売り上げの把握なら週1回はしているという答えが7割程度になるのですが、コストまで含めて全体を見ているかというと半数程度に減ります。毎日売り上げをしっかりと見ている人はそれほど多くないのです。しかし、Airレジを導入すればデータが可視化され、リアルタイムに把握でき、先週と今は何が違うのかといった比較もすぐにできます。導入店舗では対応サイクルが早くなりますし、数値に対する感度が上がってきていると感じますね」と林氏は語る。
もちろん、可視化された詳細なデータがあれば、経営者としては考えることが増えるわけだが、データを蓄積・活用して経営課題の解決に生かすことが可能になるといえる。「キャッシュレス対応で接触を減らしたい」「機能が豊富なレジを利用したい」といった要求への対応として導入しただけのAirレジが、自動的にデータを蓄積してくれるわけだ。
「気づけばデジタルでデータがたまっていて見えるようになっているのも、中小企業にとってDXが進んだと言えるのではないでしょうか。経営者の方は気づいていないかもしれませんが、いつのまにかデータの活用が進んでいる。これもDXの第一歩です」と林氏。
DXに取り組もうと意気込んでソリューション導入をしたものの使いこなせないという状態に比べると、実用的なデータが自然と集まり、実務に生かしやすい環境だといえそうだ。
客スマホからオーダーを可能にすれば売上向上
もう1つ、コロナ禍対応でリリースを早めた機能でDXにつながるものがある。飲食店で従業員がテーブルに出向いて注文を取るのではなく、来店者が自身で保有するスマートフォンを利用して注文が行えるようにする「セルフオーダー」だ。これを入れると、客単価が上がるという。
「1テーブル当たり1ドリンク増えるという感じでしょうか。自分のスマートフォンでオーダーできれば、『呼んでもなかなか店員が来ない』『他の接客中だから待っている』『忙しそうだからもう1杯注文したかったけどやめておこう』というようなケースがなくなって注文しやすくなり、結果として客単価が向上するのです。もちろん、これは飲食以外でも応用できます」と林氏は効果を語る。デジタルオーダーにすることでミスやロスも減り、経営的な意義も大きい。
飲食店経営者としては席回転率や客単価の向上が目標になるが、人力で対応するとなると、多くの従業員を用意して接客に注力しなければならない。人手不足が続いている上、店内に多くのスタッフを置くことを避けたい現状ではその実現は難しい。しかし、客の持つスマートフォンでオーダーさせるという方法でこの問題を解決できるわけだ。そして、これも「DXの一種」と林氏はいう。
「アナログな注文業務をデジタル化したことで客単価が向上、生産性が向上しているのですから、DXになるのではないでしょうか。DXというと?構えてしまいがちですが、店舗をいつものように運営しているだけで様々なことがわかるようになって、店舗の運営に自然と生かせるようになっているという状態がよいと思っています」と、林氏は身構えないDXを推奨している。
課題解決を自然とDXにつなぎ、やりたいことに全力投球
Airビジネスツールズはさまざまなサービスを提供しているが、現状は全業種のあらゆる業務に対応しているというわけではない。実際、必要とする機能がないなどと言われることもあるようだ。しかし、「簡易な導入で大きな効果が得られた」「当初の目的だった課題解決を超えてデータ利活用で新しい展望が見えた」という声が多いのも事実だ。
「Airビジネスツールズのサービスを1つずつ利用していただき、気づけば経営に必要な数字が取れてうまく回るようになっているという状態を作っていければと思っています。まずは、キャッシュレスの需要が高まっているので、Airペイを利用してもらうと効果が感じやすいでしょう。そこにAirレジも組み合わせると、さらによい利用体験が得られると思います。さまざまな課題をテクノロジーの力を使って課題を解決することで、開業時に本当にやりたかったことへ全力投球できる環境を作るお手伝いをしたいですね」と林氏は語った。