BLE無線という選択肢
コイン電池動作および低電力動作の必要性に立ち返ると、RSL10などのデバイスは、人工膵臓ソリューションとの通信を可能にするための適切な選択肢を提供できます。
RSL10は、EEMBCによって実証される低消費電力を実現し、最近、植え込み型/生命に関わる医療分野での使用が認可されました。特に超低電力バッテリー駆動デバイスに最適です。Arm Cortex−M3プロセッサとオン・セミコンダクター製LPDSP32デジタルシグナルプロセッサを使用しており、複雑な設計のサポートに必要な堅牢性を提供します。また、内蔵の384KBフラッシュと160KB RAMによってユーザーに柔軟なプログラミングオプションを提供します。また、RSL10にはBLEスタックのための十分なスペースがあり、Firmware Over-the-Air(FOTA)アプリケーションを開発する能力も備えています。
あまり知られていないRSL10の利点の1つが、オン・セミコンダクターのBLE IPを超低電力カスタムASICに再スピンできることです。これにより、多様なセンサとセンサインタフェースへの対応を求めるニーズを満たします。
測定システムとインスリン送達システムの両方とも独特のD/AおよびA/D変換が普通なので、必ずと言っていいほどカスタマイズが必要です。例えば、インスリン送達システムでは、おそらくBLE送信しか必要ないので、ベースバンドRFおよびコントローラでのオーバーヘッドが低減されます。多くのアプリケーションが量産タイプか、使い捨てタイプなので、コストとサイズの両方を削減するには、シリコンの段階でできるだけ高効率化を図ることが重要です。
著者プロフィール
スティーブン・ディーン(Steven Dean)ON Semiconductor
ワイヤレス・医療事業部ビジネスマーケティング担当ディレクター