誰でも使えるAirペイでクレジットにもICにも対応可能に

開業してから10日で従業員を集めた反省会の場で問題を感じて動き出したことから、Airペイの導入を急ピッチで行った。迅速に導入が可能であったことに加えて、その使い勝手も南川氏は高く評価している。

「iPadという、決済専用ではない、使い慣れたスマートフォンのような端末にAirペイのアプリをダウンロードして操作できるため助かっています。うちの場合、最初は私だけがAirペイの操作を行っていましたが、少し触ってみたらすぐに全員が精算に対応できるようになりました」と南川氏。

Airペイを利用しているのは、ほぼクレジットカード決済だという。利用者の内訳は9割が外国人来訪者で、その大半がクレジットカードを利用するそうだ。

南川氏はAirペイを利用する上での魅力を次のように語った。

「Airペイを利用する人の大半がクレジットカードで、Alipayもいます。ICカードを利用されたお客さまもいましたが、決済できました。Airペイは操作が簡単ですし、レスポンスも速いです。時間がかかるのは、Airペイのカードリーダーが終了してしまっていた時くらいです。お客様の目の前で、わかりやすい画面で作業できるのも魅力です。初めて日本に来た方は皆さん不安そうな顔をしています。カードを預けて決済するのも不安でしょう。Airペイは安心して泊まっていただける要素になっていると思います」

小規模事業でもAirペイならスムーズに導入可能

和ごころには、もちろん日本人の利用者もいる。宿泊客の年齢層は幅広く、家族での利用もある中、キャッシュレス決済については外国人と日本人の違いが顕著なようだ。

「外国人がほぼクレジットカードを利用されるのに対し、日本人は現金で支払われることが多いです。家族で連泊された場合などは高額になるのでクレジットカードを利用されるだろうと思っていたのですが、現金で支払われることがありました」と南川氏。

しかし今後、インバウンド需要が各種業界で高まって行くことは予想され、日本人の気質に合った現金決済を中心とした仕組みでは不便を感じるシーンも出てくるだろう。

「中国では、鍵すら顔認証になっていたり、宿泊中ホテルで現金を一度も使わずに済んだりという所があるそうです。そういう文化の中から来る人たちですから、現金でしか対応できないという状況は厳しいと思います」と南川氏は、中国・台湾からの顧客の様子から見た印象を語ってくれた。

小規模店舗などでクレジットカード決済をはじめとするキャッシュレス決済対応の環境を整えるには、設備やコスト面だけでなく、審査等の手続き面の課題も多い。そうした状況でも「キャッシュレスに対したい」「インバウンド需要に対応していきたい」という意欲を持つ店舗にとって、Airペイは1つの答えになりそうだ。

「決済回数が増えると手数料も負担ではあるのですが、必要経費だと考えています。なにより、Airペイは導入がスムーズで審査も時間がかかりません。小規模な店舗でも導入でき、誰にでも使いやすい。今となっては、一般的なクレジットカード専用端末を利用するのと遜色がないというより、Airペイのほうがよかったと思っています。これまでは決済機能しか利用していませんが、今後はデータ分析なども利用していきたいですね。唯一の要望としては、銀聯カードにも対応していただけたら助かります」と、南川氏はAirペイを導入したメリットについて語っていた。