「人が集まるコワーキングスペース」とは
ここで、登壇者への質問コーナーへ移行。挙手した参加者から、「コワーキングスペースを作ることになった場合、皆さんだったらどんなコワーキングスペースにしますか?」という質問が飛んだ。
小林氏は「実際にコワーキングスペースを運営している側からすると、どんな人がオーナーとしているかが鍵を握るのではないかと思っています」と述べた。ヒカリエにあるコワーキングスペース「MOV」はコンシエルジュのキャラクターが際立っていて、彼女たちに会いに行く人が多いとのことだ。
横石氏は「先ほどから話が出ている"余白の場所"を作ることが、第一歩だと思います」と述べ、自身が携わったスペースに人が来なかったが「マジシャンを呼んだら人が集まった」というエピソードを語った。
大西氏は「今の時代、安直にコワーキングスペースを作るというのはリスクが高い」とし、「何らかのウリがないとそこに行く理由がないので、"借りてみたい"と思わせるものがあることが大事だと思う」と述べた。田中氏は「コワーキングスペースって今後も続くのか?と疑問に思う」とした上で「これからは仕事目的ではなくターゲットを絞り、その人たちにとって居心地の良い場所を作るために何が必要なのかを考えるべき」と断言した。
人を集めるコツはある?
また、ふたつ目の質問に挙がったのは田中氏に対する質問で、「何もないところでパブリック屋台をはじめて気づいたら人が集まっている、とは言うものの"人を集めるコツ"があるのではないですか?」というものだ。
この質問に対して田中氏は「私は自分が人を集めているとは思っていない」とし、屋台は建築家に設計を依頼しているために完成度が高いが、それを「あえて完成度を低くするように工夫している」ことを明かした。完成度が高いのはクールだが、人が絡まるきっかけがないため、屋台に花を飾りつけるなどあえてダサく思わせるようなことを意図的にしていることを明かし、トークセッションが終了した。