NECプラットフォームズは、企業向けにIT関連機器およびサービスを提供する企業だ。サーバやストレージを扱うITプロダクツ事業のほかに、IPテレフォニーなどコミュニケーションネットワークを提供するネットワークプロダクツ事業、POSシステム等を提供するアプライアンス事業、組み込み製品などを扱うアクセスデバイス事業と4つの事業を展開。その製品群の概要を展示しているのが東京ショールーム(東京都千代田区神田司町)だ。
入口近くにある「先進技術コーナー」ではビジネスフォンの交換機やサーバ、POSといった機器類を展示。奥のスペースとつながる部分には、入退管理を行うためのゲートやIPドアフォン、受付に設置して総合案内を行う機器等も展示されている。
そして、奥には「オフィスソリューション」、「リテールソリューション」、「フードソリューション」と大きく3つもエリアに分かれており、オフィスや店舗を想定したインテリアの中で実際に使うような形で製品を設置。具体的な利用方法や設置イメージを掴みやすいショールームとしている。
離れた場所をプロジェクションマッピングで同フロアにする空間演出
「オフィスソリューション」エリアの入口には、壁一面をスクリーンとして2方向から映像を投影したゾーンがある。これはビデオ会議システムと2台の高性能プロジェクターを利用したもので、壁面に離れたオフィスや店舗の様子をプロジェクションマッピングで投影することで空間を繋ぐという試みだ。実際には離れた場でも、ひとつづきのフロアにいるような感覚で挨拶などを行えるようになっている。
電話中心のオフィスコミュニケーションを改善してワークスタイル変革
次のゾーンでは、ごく一般的なオフィスのイメージが作られていた。UNIVERGE Aspire UXを利用してオフィスコミュニケーションを効率化できることの展示で、NECプラットフォームズが販売する電話機もデスクに置かれている。
電話、ビデオ会議、チャットといったツールは多くの企業で利用しているが、これをばらばらのツールではなく、ひとつながりのものとして利用することでより効率化しようという展示だ。そのために利用するのは、デスクトップコミュニケーター「UC100」だという。
「UC100」はプレゼンス機能を持っており、在籍している人を見つけてからテキストチャットや電話でコミュニケーションを行うことができる。チャットを受けた側が電話で折り返すためのコールバックボタンも備えており、テキストと音声でシームレスなコミュニケーションが可能だ。内線番号表なども不要になる。
外出先のPCやスマートデバイスからも利用できる「UC100 for Web」機能と、携帯電話の内線化ソリューションと組み合わせることで、在籍状況にかかわらずコミュニケーションが可能だ。この時、携帯電話から発信してもオフィスの番号が発番として表示されるなど、現場で喜ばれる機能もある。
ビデオ会議を行うことも可能で、コミュニケーションの途中で簡単に映像を利用したミーティングや、資料を示しながらの会話といったものが行いやすくなる。オフィスのコミュニケーションを集約してくれるツールだ。
大きな特徴は、ビジネスフォンが主体だということだ。ビジネスフォンの交換機に機能が組み込まれているため、IT部門ではなく総務部門主導で導入が可能となる。ルータやスイッチとともに小さなラックに収納される交換機のみで対応でき、保守の面でも交換機の保守の範囲となる。コスト、設置場所、管理といった面で導入のしやすさを追求したシステムだ。