数多の情報を検索し本当に必要な情報を塊として提供してくれるインテリジェンスな機能。その一端を垣間見られるのが、Google Inboxのスマートリプライだ。機械学習によって着信したメールに返信が必要か必要で無いかを解析し、返信が必要な場合に3パターンの返信文面案が示されるというサービスだ。数多くの情報が飛び交う昨今、「大切なメールがどうでもいい複数のメールによって埋もれてしまう」というケースも多いなか、まるで秘書のように情報を取捨選択してくれるのは心強い。その他にも、Google スプレッドシートに記載されたデータから最適なグラフを自動作成する機能「Explore」、そして、定めた目標を達成する、ゴールを目指すスケジュールを自動作成する「Goals」が紹介された。

Google Inboxの「スマートリプライ」。提案された3つの案を採用するも無視するもユーザー次第で便利

Google スプレッドシートに記載されたデータから最適なグラフを自動作成する機能「Explore」

定めた目標を達成する、ゴールを目指すスケジュールを自動作成する「Goals」

機械学習モデルのAPIとマシンラーニングのモデルを示した図。おなじみの翻訳や話題のアルファ碁なども

さらにラガバン氏は、新しいGoogleサイト、そして前述した「数多の情報を検索し本当に必要な情報を塊として提供してくれるインテリジェンスな機能」を備えたGoogle Springboardについて話は及ぶ。ユーザーはクエリを投げかけるのではなく、Googleのクラウドサービスを横断的に解析し、AIがその結果に基づきプッシュ型で情報を提供してくれるというものだ。例えば、カレンダーに記載したクライアントへのプレゼンテーションの日程、作成しているドキュメントの内容などから「資料作成にこういった情報はいかが?」といった第三者的視点での情報を与えてくれる。必要なときに必要な情報を最適なタイミングで与えてくれるのだ。

新しいGoogleサイト。閲覧ユーザーの端末に最適化されたWebサイトを提供できる

筆者も期待のサービス、Google Springboard

機械学習やAIが身近なものとなり、莫大な量のコミュニケーションに割かれる時間やジャストインタイムでサジェストしてくれるサービスにより、働き方はもちろん、人と情報とのコミュニケーション方法まで変革しようとしているのかもしれない。