Austin Convention Centerで開催されたSC15の展示は、約27万平方フィート(25,000平方メートル)と過去最大の面積となり、本来の展示スペースであるExhibit Hall (EH-1~EH-5)では足りず、1階のBall room A、B、Cも展示で埋め尽くした。
展示ブースは347を数え、その内217が企業のブースである。この数は昨年の211を上回り、これまでのSCでの新記録である。なお、開幕のレポートで北朝鮮のブースがあると書いたが、これは間違いで、「Republic of Korea」は韓国で、北朝鮮は「Democratic People's Republic of Korea」である。謹んで訂正させて戴く。
その中で最大規模の3500平方フィートのブースを出したのは、高性能ストレージのData Direct Networksである。そして、それに次ぐ規模がIntelの3200平方フィート、NVIDIAとDellが2500平方フィートといったところである。
次の写真は展示場の中央付近の風景である。
もちろん、数の上では、大面積のブースよりも10フィート×10フィートの最小サイズのブースや10フィート×20フィートというブースの方が多数派である。
それから、NEC、富士通、日立といった昔からの常連は別として、今回は日本の企業や大学、研究所のブースは、ほとんどが端のEH-1に押し込められてしまっていた。人の流れという点では、中央とか入り口近くは移動のためにも人が通過するが、端の方はそこを目指してくる人でないと通らないという点で不利である。
今年の展示で気になったのは、顔見知りの方々から「今年の目玉は何ですか?」と聞かれたことで、多くの人が注目するような目立った展示が無かったことである。多くの企業のブースで、お金のかかるハードの持ち込みを抑えた展示が多かったように思われた。
以前は大型のトレーラトラックに詰め込んだコンテナ型データセンターを持ち込む会社が1社か2社はあったが、今回は皆無である。ドイツのHLRSは自動車業界との関係が深く、以前は大型のけん引トラックを持ち込んで、車の周囲の空気の流れなどのシミュレーション結果を展示していたが、その内、車が乗用車になり、昨年は競技用自転車とさらに小さくなり、ついに今年は自転車も無くなってしまった。