電通総研は11月26日、「生活者が選ぶ 話題・注目商品2015ランキング」および「生活者が選ぶ 有望商品2016ランキング」を発表した。同調査は10月31日~11月2日の間、全国の15~69歳男女2,000名を対象に、120の商品・サービスのそれぞれに対して「今年流行った・流行っている」「これから流行る」「流行っていないし、今後も流行らない」「知らない」という四択にて質問したものとなる。
生活者が選ぶ! 話題・注目商品2015ランキング
順位 | 商品名 | 順位 | 商品名 |
---|---|---|---|
1位 | 爆買い / インバウンド | 11位 | ドローン |
2位 | 錦織圭 | 12位 | 日本人のノーベル賞受賞 |
3位 | ラグビーワールドカップ2015日本代表 | 13位 | 自撮り棒 |
4位 | マツコ・デラックス | 14位 | フードフェス |
5位 | 火花(又吉直樹) | 15位 | ハロウィン |
6位 | ユニバーサル・スタジオ・ジャパン | 16位 | ふとんクリーナー |
7位 | 北陸新幹線 | 17位 | 松岡修造 |
8位 | 自治体プレミアム商品券 | 18位 | iPhone 6s |
9位 | ふるさと納税 | 19位 | ガウチョパンツ |
10位 | 20位 | モンスターストライク |
ランキングを通して見える"5つの新しい消費の動き"
電通総研によると、「話題・注目商品2015ランキング」の結果から新たな消費に関する動きが見て取れるという。
1 : 「私たちの知らない日本」が始まった
同社は、生活者が外国人観光客による「爆買い・インバウンド」を通じ、今まで気付かなかった日本の強みを知ることとなったほか、「ラグビーワールドカップ2015 日本代表」での外国出身選手の活躍など、日本が「外」からの力を借りることでより強くなっていると感じているのではと指摘。これらを通じ生活者が「今まで知らなかった日本の魅力の存在に改めて気付き始めた」と説明する。
これらの新たな気付きは、日本のことをより深く知りたいという思いとなり、「北陸新幹線」での北陸観光や、地元を活性化させる「自治体プレミアム商品券」、地方のさまざまな産品に触れることのできる「ふるさと納税」のヒットにもつながったようだ。
2 : 「みんなで一緒に」から「攻めの自分」へ踏み出す
近年の消費の傾向であった「みんなで一緒」に楽しむことから、一歩踏み出したいという気持ちが生活者の中に沸き起こっているという。同社によると、この影響を受け、SNSでも自己表現に重きを置いた「Instagram」の流行や、自分をもっときれいに写真に残す「自撮り棒」のヒットを生み出したと説明する。
また、個性的な仮装を通じ、いつもと違う自分を表したいという思いが日本の「ハロウィン」市場の成長をけん引。これらの「自分を出したい」という思いは、自分に正直なスタンスを貫く人への支持にも繋がり、「マツコ・デラックス」や「松岡修造」が注目を集める要因になったという。
3 : 「ゆるく・ハイパフォーマンス」を狙いたい
今年の夏は、楽に着られて快適かつ、見た目がおしゃれな「ガウチョパンツ」が若い女性の間でヒット。また、「おにぎらず」も、簡単に作ることができる上に、見た目も味も非常に満足度が高いと話題を集め、主婦層を中心に話題となった。
同社は、こうした「快適」「頑張らないでよい」「ストレスがない」という点で"ゆるい"一方、そこから高いメリットやパフォーマンスが得られ満足できるモノ・コトに生活者が注目したと説明。布団の表面にかけるだけでほこりやダニをきれいにできる「ふとんクリーナー」も、その"ゆるさ"と"ハイパフォーマンス"の両立が生活者の心にヒットしたものなのだとか。
4 : 「コスパを超えたコスパ」に驚く
経済環境が持ち直しつつあるとはいえ、生活者の節約意識は依然として高い状況が続く。そんな中で「この金額でここまで!?」という驚きを与えるようなサービスが次々と登場。街中のさまざまなレストランでワンコインのランチが食べられる「ランチパスポート」や、月々1,000円程度の金額を払えば音楽や動画が使い放題になる「定額配信サービス」は、単に安くいろいろなものが使えるというだけでなく、今まで行ったことのないお店や聴いたことのない音楽、見たことのない映像に接する機会を広げ、生活者の消費意欲も広げているようだ。
5 : 「温かいテクノロジー」が日々の生活に入ってきた
2015年は、未来を感じさせる商品やサービスが、使いやすく・分かりやすく・楽しい姿を持った"温かみのあるテクノロジー"として生活に入り始める年となった。高度な技術を簡単な操作で扱える「ドローン」や「iPhone 6s」最新のテクノロジーをエンターテインメントの形で体験させる「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」など、生活者が意識せずとも最新のテクノロジーに向き合っている。
生活者が選ぶ! 有望商品2016ランキング
次いで、「生活者が選ぶ! 有望商品2016ランキング」では「水素自動車 (1位)」「3Dプリンター (2位)」「コミュニケーションロボット (4位)」など、未来的なテクノロジーが多くランクイン。また、音楽や動画の「定額配信サービス」や「シェアリングサービス」といった超高度なコストパフォーマンスを提供するサービスへの期待感も見られた。
順位 | 商品名 | 順位 | 商品名 |
---|---|---|---|
1位 | 水素自動車 | 11位 | 防災グッズ |
2位 | 3Dプリンター | 12位 | ウェアラブルカメラ |
3位 | SIMフリー携帯 | 13位 | コンビニやスーパーのイートイン |
4位 | コミュニケーションロボット | 14位 | ドローン |
5位 | テレビの見逃し配信サービス | 15位 | 渋谷区の同性婚条例(LGBT) |
6位 | 4Dシアター | 16位 | 音楽定額配信サービス |
7位 | 遺伝子キット | 17位 | ガラホ |
8位 | シェアリングサービス | 18位 | 動画定額配信サービス |
9位 | マイナンバー | 19位 | お手軽キャンプ / バーベキュー |
10位 | スター・ウォーズ | 20位 | 機能性表示食品 |