発表者によるパネルディスカッション
発表の後、すべての発表者によるパネルディスカッションが行われた。
青木教授は、チューニングのコストが下がるプロセサが欲しいと述べ、大久保准教授からも、GPUはベクトルプロセサよりチューニングに手間が掛かるという発言があった。また、深沢准教授からは、GPUのチューニングは、その成果が次に生かせないのが問題という指摘があり、新しいチップが出るたびにチューニングをやり直すのは御免というもっともな意見である。また、アクセラレータはデバイス側のメモリが小さくプログラミングの制約になっているという指摘があった。
会場からのOpenCLはどうかという質問に対して、青木教授は、OpenCLはアーキテクチャ依存の記述を使わないと性能が出ず、CUDAより大変。最近は業界でもトーンダウンしていると答えていた。
また、ディレクティブである程度以上にチューニングしようとすると手間が掛かり、CUDAで書いた方が楽という意見が出たが、朴教授は、CUDAの3重カギかっこがバリアとなって先に進めないユーザもあり、CUDAを使用して貰うのはそれほど簡単ではないと述べていた。一方、青木教授は、慣れてしまえばCUDAはそれほど複雑ではなく、プログラムの行数もOpenACCとそれほど違わないと述べていた。