リスティング広告、ディスプレイ広告やソーシャルメディア、ネイティブアドなど…。毎年次から次へと新しい手法が登場し、進化し続けるWeb集客。いまの時代、いったいどのような手法が集客を成功に導くのか?

そんな悩みに応えるため、数多くの企業のWebプロモーションを手がけてきた、インターネット広告取扱高トップクラスの広告代理店であるオプトのプランナーの豊泉伶奈氏と、オプトグループであるコネクトムの代表取締役社長 久米田晶亮氏を招き、8月26日(火)に竹橋にて「Creator's Career Lounge(CCL)web vol.7」が開催された。

Webの集客手法には、いったい何がある?

オプト 豊泉氏

豊泉氏は、あらゆる企業のWeb広告施策を手がけるコンサルタントを経て、現在は企業の運用型広告を中心に据えたWebプロモーション戦略立案やプロモーション全体のキャンペーン設計など、数多くのプランニングに関わっている。そんな同氏が、まず始めにWebの集客方法にはどんなものがあるのか?そしてその特徴について解説してくれた。

Web集客は、Googleアナリティクスをもとに、

  1. ソーシャルメディア集客
  2. 直接入力
  3. 外部サイト
  4. 自然検索
  5. 有料検索
  6. ディスプレイ広告

の6項目に分けられる。

各集客手法についての特徴などを簡潔に説明するなか、一番多くの時間を費やして深堀りしたのが「1. ソーシャルメディア集客」だ。Facebook、Twitter、LINEの各ソーシャルメディアが「以前のメルマガが果たしていた役割に置き換わっている」としながらも、登録者(ユーザー)の中で情報が拡散していくソーシャルメディアの特徴について言及した。

「ユーザー間で情報の拡散は、Facebookなどの実名のSNSか、Twitterなどの匿名のSNSかで分かれます。実名SNSは、実社会の人間関係(ソーシャルグラフ)でつながっているので、発信された情報、シェアされた情報への反応率が非常に高いという傾向が見られます。一方、匿名のSNSは、誰の情報かわからなかったりするので、反応率はそれほど高くなく、その代わり拡散力が非常に高いメディアといわれています」

ちなみに、ソーシャルメディアの中でも勢いがあるのはLINEである。国内の利用者だけでも5000万人を超えたLINEは公式アカウント(企業)から発信した時に、ユーザーに読んでもらえる率やクーポンを利用してもらえる率が非常に高く、メッセージに関しては60%の人が読んでいるというアンケート結果が出ているとのことだった。

さらに豊泉氏が紹介したのは、顧客の目的別の集客施策というプランニング手法である。ご自身の手法を紐解きながら、目的を<ショッピングサイト><新規顧客獲得><キャンペーンコンテンツサイト><ユーザーサポート>の4つに分類し、各目的別に設定したKPI(ゴール)に触れ、Webサイトの具体的な集客事例を説明した。

例えば、旅行系のポータルサイトの場合は、「検索」から流入している人が多い。旅行に行きたいと思った時に、いつ、どこに行きたいかということを元に検索で探すので、SEOといわれる『自然検索』からのお客さまを集めやすい傾向にある。

それに比べてカードローンのような、一つのサイトで単一の商品を販売している場合は、検索が多いのは変わりないものの、『有料検索』の比率が高くなっているのが特徴だという。

その他にキャンペーンサイトでは、主な告知はSNSで行うことが多いので、<ソーシャルサービス集客>が抜きん出る結果となり、さらに詳しくみると実名型のFacebookよりは匿名型のTwitterのほうが、応募率が高い傾向にあるようだ。