ワークショップが終わると、座談会に突入。交流会参加者の中から代表5名に参加してもらい、マステに対する愛や使い方などを熱く語ってもらった。ここでは仮にA~Eさんとお呼びして、それぞれの声を拾っていきたい。
まずは、マステにはまったきっかけについて。Aさんが、「もともと文房具が好きで、LOFTでウインドーショッピングしていたらたまたまマスキングテープを見つけました。初めは「mt」の2個セットのやつをなんとなしに買ったんですけど、手帳にはったりしていたら面白くなってきて。ほかの柄のもほしいなーと集め始めたら完全にはまってしまいました」と語ると、皆さん「わかるー!」の大合唱!
Bさんいわく、「ひとつ目はまだよかったんですけど、2個目からがヤバイですよね!」とのこと。組み合わせることで楽しみが広がるようだ。Cさんは、「年賀状にデコレーションしたのがきっかけで。いまも自分の名刺の端をデコったりしています」と、手製の名刺を披露してくれた。
なるほど、増えるごとに楽しみ方も増えるのが、マステにはまる要因なんですね。続いて、「全部で何種類持ってますか?」と尋ねたところ、「20個くらいかな(Bさん)」、「私もそれくらいです(Dさん)」、「私もそうですね(Aさん)」と続いたと思いきや、「150個(Cさん)」、「500個くらい(Eさん)」と桁違いの回答が!
500個も何に使うんですか!?と驚きつつ聞いてみると、Eさんは「実は私、集めるだけであんまり使ったりしてないです(笑)」。と言いつつも、「限定モノとかコラボモノとかどうしてもほしくなっちゃうし、どんどん集めていって、特に気に入ってて使うやつは「使う用」と「保管用」と2個買ったりしています」と続けたEさんの語りに、みなさん「わかるー!」の大合唱。やはりそこはマステ女子。コレクションの数に違いはあれど、内に秘める情熱は同じようだ。
ところで気になるのは、大量に集めたマステの収納場所。Eさんに聞いてみると、「お気にいりの缶や箱に、それぞれの柄が見えるようにして入れています。持ち運びときはサイドの部分にほこりが付かないようにジップロックが便利ですね」とのこと。なるほど、側面は粘着面が重なっている状態なので、ほこりへの配慮も必要なんですね。確かに、交流会に来ている方の多くがジップロックを持っていたので、マステ女子にとってはメジャーな扱い方なのかも?
話題を変えて、「今日持参しているものの中で特にお気に入りの柄のマステ」を見せてもらった。Dさんは「ミナペルホネンコラボの、ハッピーな英単語がしりとりになっているマステ」。「色もかわいいし、アクセントとしてもいろいろ使えます」とその理由を語ると、ほかの方も「あ、これかわいいよねー!」、「少しあげましょうか~?」とごく自然に交換会の気配が……。しかしここは座談会、いったん我慢していただいて、次の方にもお気に入りマステを聞いていく。
Bさんは「検索窓のマステ」を挙げ、「ひとつずつ切り離してシールのように使ってもかわいいし、ノートにメモを取る時にこのマステを貼ったりしています。窓の部分に調べた項目を書き込んで、その下にその意味や内容をかきこんだりするとタイトルみたいにわかりやすくなります」と語った。聞けば彼女は現役学生さんだそうなので、「ノートに貼る」という用途が飛び出したよう。
そして、筆者を含めマステ初心者に向け、「マステのこういうところがオススメ!」というポイントを聞いた。Dさんは、「何度でもやり直しがきくことだと思います。1ロールもたっぷりあってしかも安いので、思いきりぜいたくにつかっても大丈夫。どんどん新しいことを試してみてほしいですね」とマステの先輩らしいコメント。
一方、Aさんは、「重ねる楽しさもあるとおもいます。マステは半透明なので、単色の物と柄物をうまく組み合わせて重ねることで新しいデザインになったりしますし、和紙なので手でちぎったりもできる。ちぎった感じがかわいいポイントになったりもします」とのこと。Cさんは、「絵を描くのが苦手な人でもオシャレに作品が作れるところ」と語ります。
Bさんは、「初めは柄モノよりシンプルなものを選ぶといいかもしれません。初めはついかわいい柄物とか買っちゃうんですけど、なかなか使うとなると難しいので(笑)」と、初心者が陥りがち(?)な失敗についても話してくれました。共通して感じたのは、「マステ」に対する愛と、仲間を増やしたいという熱量。マステへの熱い愛、しかと受け止めさせていただきました。
交流会の最後には、もともと専門職の人たち向けにつくられたという細かなメモリ入りの方眼マスキングテープのミニチュア版(非売品)が参加者全員にプレゼントされた。「この柄、初めて見ました!」と興奮する声もあがるなど、マステ女子たちも喜んでいた。
小物のデコレーションからはじまり、最終的には家具や部屋の壁紙まで。なるほど、知れば知るほど奥の深いマスキングテープの世界。まずは1個から。あたらしい世界の入り口に立ってみてはいかがだろうか。