VMwareはわれわれの後追いをしているだけだ
――今回のコンファレンスでは、Citrixの強みとして、「ユーザーのモビリティをサポートするソリューションを、エンド・ツー・エンドで提供できること」が掲げられた。しかし、仮想化市場ではVMwareなど競合ベンダーも多い。
King氏 : われわれは3つの観点から優位性があると考えている。
1つめは技術力だ。仮想化デスクトップ市場においては、第1位を占めている。他のカテゴリでも部分的には他社――VMware――が首位かもしれないが、技術的な優位性も含め、トータルではわれわれが優勢だ。
2つめは開かれた企業体であることだ。パートナーとの関係を重視し、エコシステムの構築に注力している。Cisco SystemsやNVIDIA、Microsoftなどと強固なパートナー関係を構築している。今回のコンファレンス中に「NVIDIAとCitrixの技術を搭載したHP DL380z仮想ワークステーション」を発表したが、こうした製品からも(パートナー重視の姿勢は)理解してもらえると考えている。
3つめは、ビジョンとカルチャーだ。われわれは今年で25周年を迎えるが、創業当時から「ユーザー・エクスペリエンス」を第一義に考え、いつでもどこからでも自分が持つデータにアクセスし、仕事ができる環境の構築に尽力してきた。そして、そのビジョンに従って製品ポートフォリオを拡充すべく、買収をしている。
モバイル・ワークにおいてわれわれはフロントランナーであり、VMwareは(われわれの)後追いをしているに過ぎない。彼らは2014年1月にモバイル管理のAirWatchを買収したが、いまだに製品統合はできていない。そうした観点からも、われわれに優位性があると確信している。
――5年後の展望を聞かせてほしい。
King氏 : すでに大規模企業はデスクトップ仮想化を本格的に導入している。今後もその潮流は変わらないだろう。そして今後2年くらいのスパンで、中堅クラスの企業がデスクトップ仮想化導入を本格化すると考えている。
そしてデスクトップ仮想化の次に来るのがモバイルワーク環境の構築だ。基調講演でMark Templeton(マーク・テンプルトン)CEOが示したとおり(関連記事)、必要な時に的確な情報にアクセスできる「エクスペリエンス・ファースト」は今後、ますます重要になるだろう。多くの企業が、モバイルワークスペースのモメンタムに乗ることを願っている。