――日本発案のDoodleで、他の国でも表示されている物はこれまでにありましたか?
三浦:アイデア自体は出しているのですが、日本で出したアイデアがすべて日本にちなんだ物ではないですし、他国からも同じようにアイデアが寄せられているので、「これは東京オフィスから提案したアイデアだ」とはっきり分かるパターンは少ないですね。もちろん、Doodleチームに聞けば分かることではありますが、我々の発案が通ったどうかという部分はあまり気にしていないので、把握していないという状態です。
――では、日本で独自で掲出しているDoodleが大半で、米国などでも出しているグローバルのDoodleのアイデアはまた別のプロセスで動いているのでしょうか?
三浦:アイデアを出すプロセス自体は同じです。ただ、そのアイデアが反映されたDoodleがどの国で表示されるか、というのはまた違った問題です。
これは必ずしも日本で出たアイデアではないのですが、「パックマン」をテーマにしたDoodleは全世界で掲載し、初めて1日限定ではなく48時間にわたって表示したんです。「パックマン」はご存じの通り世界的にも有名な日本発のゲームで、これを使ったDoodleを作ろうというアイデアが出たことから、日本の担当者がナムコと連絡を取って実現しました。Googleの中にも、パックマンのファンは世界中におりましたので、日本だけでなく世界中の社員で作りました。その人たちがどうやったら元のゲームに忠実な形でDoodleとして表現できるか試行錯誤して、角を曲がる時の1pixelの違いまで忠実に再現しています。
福江:「パックマン」の例とは逆に、例えばイギリスだけで掲出する予定だったDoodleに他国の法人も興味を持って、日本でもピックアップしたりすることがあるので、その辺りは国によらずフェアに行っています。
――Doodleのテーマについて、クリスマスやお正月のような恒例イベントを除いた人物や記念日などについて、一度採用された場合は再び登場することはないのでしょうか?
福江:現在のところ、再登場した題材はありません。2回取り上げてはいけないと決めているわけではないのですが、なるべく違うものを掲載するようにはしたいなと思っています。それに、まだまだお祝いすべきイベントや人が沢山あると思っているので、同じ物を取り上げるよりは、それらをなるべく多くピックアップしていきたいというのが理由です。
三浦:あとは、Google社員のカルチャーとして、新しいものを出していきたいという気質があります。そのため、同じ題材を扱うことはせず、もっとクリエイティブでなければならないといけないというプレッシャーはあるかもしれないですね。