セットアップ画面をブラウザで開いた後は「Discover」というボタンをクリックする。デバイスが無事に見つかったら「Setup」というボタンを押す。途中でプライベートクラウドサービスなどを利用するための「ReadyCLOUD」アカウントを作るかどうかを尋ねられる。スキップしてしまっても作業はできるのだが、メールアドレスなどを入力するだけですぐにアカウントが作れるから、ここで作っておくとよいだろう。

同ネットワーク内のPCからブラウザで設定画面にアクセスし「Discover」を押すだけで自動検知される

無事NASが見つかったら「Setup」を押してウィザードをスタート

途中で「ReadyCLOUD」アカウントを作っておくと後の作業が簡単だ

その後は、タイムゾーンの選択を選択するなどした後、指示にしたがって本体のフロント上にある「Backup」ボタンを押すだけだ。これでもう、使えるようになる。HDDの方は初期セットアップを続けているのだが、ファイルの保存や読み出しはこの直後から可能だ。

あとはタイムゾーンの設定を行うだけでよい

セットアップ画面は標準状態で英語だが、簡単に日本語に切り替えることもできる。英語のままでも図を頼りに次へ進むボタンを押し続けるだけでほぼ完了するから、困ることはないだろう。普通にPCを使って仕事をしている人ならとまどわずに利用が開始できるという状態だ。

言語設定を日本語にした画面

最後に本体のボタンを押すと利用可能になる

アカウントを作ると標準でプライベートクラウドを利用可能

ファイルはブラウザで開いたフォルダに向かってドラッグ&ドロップするだけでよい。最初のセットアップこそ同じネットワーク内のPCから行う必要があるが、「ReadyCLOUD」のアカウントを作ってあるならば一度設定してした後はインターネット越しに利用する時にも使い方は全く変わらない。「http://readycloud.netgear.com/」をブラウザで開き、「ReadyCLOUD」のアカウントでログインするだけだ。

ファイルはブラウザへドラッグ&ドロップでアップロード可能

もちろんiOSやAndroid端末からもブラウザを利用してアクセスできる。簡単に使えすぎて、どこに行っても社内ネットワークに接続しているように感じられるほどだ。ユーザーとしての利用は、なんとなく触っているとわかるというレベルでまとめられている。オンラインストレージなどを使ったことのある人ならば、とまどわずに使えるはずだ。

Androidのブラウザからでもファイルのプレビュー機能も含めて利用できる

スマートデバイスとの連携は専用アプリも便利

スマートデバイスとの連携は、ブラウザだけでなく専用アプリ「ReadyNAS Remote」を利用しても行える。これを使った場合の動きも紹介しておこう。

アプリはiOS版とAndroid版の両方が提供されているが、どちらも基本的にインストールした後はログインするだけで利用可能だ。ブラウザからのアクセスだとファイルのアップロード等が不自由な部分が残るが、アプリからならばタブを切り替えるだけで簡単に作業が行える。

iOS版の「ReadyNAS Remote」

ファイルは基本的に端末のローカルストレージにダウンロードして利用する形になるから、必要な時に取得した後、ネットワーク環境の悪いところで作業を行い、またネットワークに接続できた時にファイルをアップロードするというような使い方がよいだろう。

Android版の「ReadyNAS Remote」」

管理者の作業もブラウザから簡単にできる

管理者としてのログインにだけ、同梱マニュアルに記載されているアカウントとパスワードが必要になるが、管理画面へのアクセスは「http://readycloud.netgear.com/」からログインした画面で行える(※同じLAN内からアクセスした場合のみ可能)。ここではユーザーアカウントの追加や各種機能の有効化などが行える。

共有フォルダを作り、そのフォルダごとに無制限スナップショットを作る機能や、アンチウィルスの有効化などは管理者が行う必要がある。しかし設定はかなり簡単だ。基本的なバックアップ機能の場合、バックアップ元と宛先を指定し、実行するスケジュールを決めるだけでよい。よくわからないけれど、とりあえずバックアップはとっておきたい、という程度の意思があれば十分設定可能だ。

管理者画面でのバックアップ設定なども簡単

「クラウド」機能は標準で設定されているプライベートクラウドだけでなく、プライベートなDropboxのように使える「ReadyDrop」なども用意されている。これも管理画面でチェックを1つ入れるだけで、後はブラウザから利用できてしまう。

Dropbox風に使える「ReadyDrop」も管理画面でチェックを1つつけるだけで利用可能になる

「ReadyNAS 300シリーズ」は想定している利用シーンが小規模なビジネスネットワーク、リモートオフィス、支店向けということだが、そうした専任のIT管理者がおらず、特別に詳しいユーザーもいないであろう環境でも使えそうなのがこの製品の特徴だ。とにかく簡単で、試しにチェックを入れてみたり外してみたりといろいろ動いても動作がおかしくなるようなことはない。先に紹介したスマートデバイスとの連携機能なども活かすと、企業内での部門単位での利用などはもちろん、個人でも便利に使えそうだ。