康井氏の説明の後、同日発表されたKDDI、DACの出資に合わせ、KDDI株式会社 代表取締役執行役員専務 新規事業統括本部長 高橋 誠氏、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社 代表取締役社長 矢嶋 弘毅氏がゲストとして招かれた。初めに登壇したのはKDDI 高橋専務。高橋氏はこれまでの同社ベンチャー支援の取り組みから説明を始めた。

企業の成長段階をシード、アーリー、ミドル、レートの4ステージに分け、主にシード、アーリーステージに対してはOpen Innovation Fund、KDDI無限ラボという形でベンチャー企業の支援を行ってきた。中にはGREE、コロプラといったソーシャル、位置ゲームの代名詞とも言える存在にまで成長した企業にも投資を行ってきたという。

KDDIの支援取り組み

GREE等は大企業に

今回はこれらの取り組みの一環としてOrigamiへの出資が行われた。出資を行った理由として高橋氏は「UI、GUIの重要性が高まってきている中で、康井氏を始めとするOrigamiのメンバー、デザイナーはGUIに対する取り組みがプロフェッショナルで素晴らしい。デザインセンスが他のベンチャーとは違う。」と述べ、海外経験も豊富な面々でありながら日本で起業すること共に絶賛しきりであった。

キャリア決済利用率

業務提携内容

KDDIでは出資だけではなく、業務提携も行い、au IDログイン連携、宛先入力支援などのプラットフォームを提供していくという。また、キャリアプラットフォームとして重要な要素の一つに挙げられるキャリア決済(auかんたん決済)も提供される。KDDIが現在直営しているモール事業ではキャリア決済利用率が65%に達し、一般層にも安心して利用できる決済機能として利用されていることから、この機能をOrigamiに組み込むことで更なる購入促進が期待できるとしている。

DAC 矢嶋社長

続いてDAC 矢嶋社長が登壇した。DACは博報堂系のネット広告会社であり、決してベンチャーキャピタルではない。それにも関わらずOrigamiに対して出資した背景には、「事業的シナジーが見込めるから。」と同氏。ネット時代において広告も混迷化しつつある中で、デジタルコミュニケーション領域においてOrigamiを通して新たな広告モデルを模索できると判断したようだ。

その他にコンデナストジャパンとのメディア・パートナーシップも発表された。現在はiPhoneのみの提供だが、ロンチ後の経過が安定し次第、2、3ヶ月後をめどにAndroidアプリの開発に取りかかるという。PCサイトも今後構築予定だ。