ネットギアの第2世代スタッカブルスイッチ

ネットギアは、これまでもスタッカブルスイッチを提供していたが、2012年秋に第2世代のスタッカブルスイッチをリリースした。

以下の表は、提供されているモデルとそのポート数をまとめたものだ。

表1 : ネットギアの第2世代スタッカブルスイッチ

モデル ポート
GS728TS 24ポート 10/100/1000。6ギガビットSFP(SFPポートのうち2ポートまでスタッカブルポートとして利用可能)
GS728TPS 24ポート 10/100/1000 POEポート(先頭8ポートはPOE+)。6ギガビットSFP(SFPポートのうち2ポートまでスタッカブルポートとして利用可能)
GS752TS 48ポート 10/100/1000。6ギガビットSFP(SFPポートのうち2ポートまでスタッカブルポートとして利用可能)
GS752TPS 24ポート 10/100/1000 POEポート(先頭8ポートはPOE+)。6ギガビットSFP(SFPポートのうち2ポートまでスタッカブルポートとして利用可能)

※ 各モデルの詳細な仕様は以下のWebサイトで確認できる。

S752TPS

主な機能と特徴

ネットギアの第2世代スタッカブルスイッチの主な機能と特長は次の通りだ。

  • 最大6台までのスタック接続 :
    最大6台までスタック接続でき、ポート数は最大で約300まで増加させることが可能だ。将来の拡張性に優れたネットワーク構成を取ることができる。
  • スタック接続にSFPを利用可能 :
    スタック接続にSFPを利用できるので、遠距離のスイッチをスタックのグループにまとめることができる。また、以前のモデルはスタック用のポートは背面にあったが、第2世代スタッカブルスイッチでは、スタック接続のためのSFPは前面に配置されている。そのため、ケーブルを取り回しやすくなっている。
  • スタティックルーティング対応 :
    スタティックルーティングに対応して、簡易的なレイヤ3スイッチとして動作する。
  • PoE+対応 :
    PoE+に対応するポートを最大8ポート搭載(GS728TPS/GS752TS)しているので、Webカメラなどより消費電力が大きい機器に対して電源を供給可能。
  • EEE(Energy Efficient Ethernet)対応 :
    EEEに対応しているため、消費電力が少ない。既存のスイッチを利用するよりも電気料金を抑えることができる。
  • コストパフォーマンスが高い :
    同等レベルの競合製品に比較すると低コストである。

利用シーン

第2世代スタッカブルスイッチの利用シーンとして、次のようなネットワークが適切だと考えられる。

  • フリーアクセスフロアのオフィス
  • 数フロアにまたがったオフィス
  • ネットワークに接続する機器が300以下
  • PoEで電源を供給したい機器がたくさんある

スタック接続にSFPを利用できるので、スタックのメンバーのスイッチの物理的な配置にはあまり距離的な制約はない。数フロアにまたがってスタックのグループを構成することも可能だ。ただ、管理者としては、スイッチをなるべく物理的に集約して配置おきたいと考えるのが普通だろう。少なくともフロア内では、スイッチを集約して配置しておいたほうが管理しやすい。そうなると、クライアントPCとのスイッチとの配線の距離が長くなる。フリーアクセスフロアであれば配線の自由度が高いので望ましいだろう。

また、ポート数は最大で約300なので、ネットワークに接続する機器が300以下であることが望ましい。それ以上だと、別のスタックグループを構成することになる。

GS728TPSやGS752TPSであれば、たくさんのPoEポートを備えている。PoEで電源を供給したい機器が多くある場合は、GS728TPSまたはGS752TPSの導入が適切だろう。

図5 : スタッカブルスイッチの利用例

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ネットワークがビジネスにおいて必要不可欠なインフラになっている現在では、そのインフラを正常に稼働し続けられるように、管理の重要性が非常に高まっている。

ネットワーク構成をシンプルにして、管理をしやすく、なおかつ拡張性や耐障害性を高められるスタッカブルスイッチの導入は検討してみる価値があるだろう。さまざまな製品があるが、ネットギアの第2世代スタッカブルスイッチは、他のネットギア製品同様にコストパフォーマンスに優れた製品だ。

スタッカブルスイッチの導入の際は、ネットギアの第2世代スタッカブルスイッチに注目してみてはいかがだろうか。