藤本氏は、企業向けの機能として「Windows To Go」という機能を紹介。この機能は、自分のWindows 8環境をUSBメモリからブートして再現できる機能。同氏は、出張先で使えるほか、BCP対策としても利用できるとした。
Windows 7のPC(左)でUSBメモリで起動し、Windows 8の環境を構築(右)。USBメモリを抜くと動作が停止し、再び挿すと動作が再開する。USBメモリを抜き、60秒経つと自動でシャットダウンされるという |
また、藤本氏は、Metroスタイルを利用したビジネスアプリケーションの例として、マイクロソフトのCRM製品「Microsoft Dynamics CRM」のデータをダッシュボードのように表示する例を紹介。Windowsタブレットを利用したプレゼンもできるとした。ダッシュボードのビューは、社内用と顧客向けに分けて表示できるという。
スティーブン・シノフスキー氏は、Windowsのアプリについて、「Windows 8ではアプリが中核であり、メール、カレンダー、SkyDrive、フォト、People、メッセージという新しいアプリを開発した。これらがWindows 8でのメッセージングの中心になる。そして、それぞれのアプリが連動して、相乗効果を発揮してすばらしい体験を提供する。このコネクティビティがもっとも重要なポイントだ」と述べた。
そして同氏は、 Windows 8のプラットフォームについて解説。Windows 8では、Windows Core OS Servicesの上にWinRT APIsがあり、このAPIによって開発者にアプリの連携機能を提供する。開発プラットフォームとしては、C、C++、C#、HTML/CSS、JavaScript、XAMLに対応。x86、ARMプロセッサに対応する。また、アプリはアプリコンテナに格納され、セキュリティが担保されるという。
Windows 8の新機能である「Windowsストア」については、藤本氏が説明。Windowsストアでは、トライアル版やアップデート版などアプリの提供もでき、売り上げだけでなく、性能や品質についての分析機能も備えるという。
Windows アプリの展開についてシノフスキー氏は、「Windowsの市場は、他のプラットフォームの合計よりも大きい。Windowsだけで1つのターゲットを目指すことができ、もっとも魅力的なビジネスモデルを展開できる」と、Windowsの優位性を強調した。
そして同氏は、最後にWindows 8のRelease Preview版(RC版)を6月の第1週にリリースすることを明らかにし、すべては順調に開発されていると述べた。