DR-M160の本体標準価格は18万円でちょっと高めだが、これには理由がある。DR-M160はホビーユースのスキャナではなく、過酷な業務用途でも満足して使える堅牢性がウリとなっているからだ。
DR-M160の本体は、剛性がかなり高い。給紙・排紙トレイなどの稼働部はほとんどガタつきがなく、毎日大量にスキャンを行っても壊れなさそな堅牢性がある。メーカーの1日当たりの読み取り量の目安は~7,000枚/日だ。
それを最も感じるのは、紙を送るためのローラー。本機は給紙を行うとき、4つのローラーを駆動させて紙を送る。紙の表と裏から2個ずつのローラーで挟んでいるため、給紙の精度はとても高い。しかも、これらのローラーは表と裏を独立して回転させられるため、2枚の紙が一度に送られそうになったときは自動的に重なった紙を分離して、1枚ずつ送り込んでくれる。この機能のおかげで、かなりピッタリとかさなった状態の紙も1枚ずつ取り込めた。
自炊を行うとき、裁断後の紙は切断面が固まっている場合が多く、スキャナにかける前は念入りにほぐさなければならない。しかし、DR-M160ならば、軽くしごいておけばキレイに取り込んでくれる。大量の紙を取り込む人は重宝するに違いない。
なお、あえて2枚の紙を重ねたままの状態で読み込みたい場合は、設定を「非分離モード」にしておけばよい。紙が重なった状態でも、表と裏から駆動するローラーが等速で回転してくれるため、紙詰まりを起こすことなくスムーズにスキャンできた。