実は二者択一ではない! ハイブリッドも有力な選択肢

ここまで、オンプレミスとクラウドのどちらを選ぶべきかという二者択一の視点で検討してきたが、実はもう1つ「両方を連携させて利用する」という選択肢も存在する。こちらは、単純にSaaSを利用するケースと比べると、技術面の導入障壁が高くなりがちだが、既存の資産を活かせるというメリットは大きい。

なお、Windows Azureであれば、社内にあるWindows Serverの各種機能との親和性が高いため、以前からWindows Serverを利用している管理者は既存スキルの延長でオンプレミスとクラウドの連携を手がけられる。したがって、オンプレミスまたはクラウドのいずれかに決め込む必要はなく、「サービス単位で両者を使い分ける」といった姿勢で望める。

日本マイクロソフト デベロッパー&プラットフォーム統括本部 クラウドプラットフーム推進部 エバンジェリストの高添修氏

実のところ、こうしたハイブリッドの運用は、マイクロソフトでも力を入れて対応機能を開発している部分で、今後の有力な選択肢になる見込みだ。マイクロソフト デベロッパー&プラットフォーム統括本部 クラウドプラットフーム推進部 エバンジェリストの高添修氏は、「ファイルサーバやActive Directoryなどは、ある程度のパフォーマンスも求められるため、今後クラウドがさらに進化していったとしても、社内に残す企業は多いだろう」と予測している。

Windows Azureに関しては期間限定のお試しサービスもあるので、Windows Serverを運用する管理者は試してみるのもよいかもしれない。

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以上、簡単ではあるが、中小企業という視点からオンプレミス/クラウドの違いを紹介した。導入時の参考にしていただければ幸いだ。

なお、マイコミジャーナルでは、Hyper-VおよびWindows Azureの導入レポートをまとめた体験記も順次掲載している。実際に触れた初めてわかる知見が多数盛り込まれているので、こちらもぜひ参考にしていただきたい。