ストラテジについて
ストラテジは、インプリメンテーションに関係した全てのツール設定を、1つの便利な場所に集めたものです。ストラテジは、設計を行うためにインプリメンテーションで使用可能な素材の使用方法を説明する命令セットです。プロジェクト内のストラテジは、自動的に全てのインプリメンテーションにより共有され、また複数プロジェクトにおいて保存及び使用できます。
- ストラテジは、基本的にインプリメンテーションの "命令"または"レシピ"である
- Lattice Diamondには、あらかじめ定義された4つのストラテジと、ユーザが自身のデザインに合わせてカスタマイズできるストラテジがある
- 定義済みのストラテジは編集できないが、コピーして改良し、カスタム・ユーザ・ストラテジとして保存できる
- カスタム・ユーザストラテジは編集、コピーでき、アクティブなストラテジとして設定し、また取り除くことができる
- 1つのプロジェクトに複数のストラテジを定義できるが、各インプリメンテーションに対してアクティブにできるのは1つだけ。また各インプリメンテーションには、1つのアクティブ・ストラテジが必要
図2は、ストラテジのダイアログボックスを示しています。左のリスト内の各項目を選択すると、その項目に関して使用可能なオプションが表示され、変更することができます。
Diamondの新しいプロジェクト構造は、いくつかの主要な利点があります。まず、プロジェクトがシンプルになりました。その理由は、1つのプロジェクトタイプで、様々な入力ソースを取り扱うことができ、複数の設計制約、デバッグ、及び解析ファイルの管理が可能になったからです。さらに、インプリメンテーションとストラテジの利用を通じて、プロジェクトがはるかに強力になり、以前ならば複数のプロジェクトを必要とした作業をこなせます。
使いやすさ
FPGAが新しい市場やアプリケーションに拡大するようになり、FPGAの設計に習熟していない設計者も携わるようになります。その結果、使いやすさが、かつてないほど重要になります。Diamondのユーザインタフェースは、新たな機能とカスタマイゼーションを組み合わせて、使いやすさを実現しました。Diamondの全てのツールは、共通のDiamondユーザインタフェースに統合された"ビュー"でオープンできるようになり、また別々のウインドウとして取り出すこともできます。スタートページ(Start Page)やレポートビューなどの新しい機能により、情報へのアクセスが簡単になりました。Diamondユーザインタフェースは、いくつかの主要な機能を備えています。
- 全てのビューについて、メニューとボタン位置が共通
- ツール、プロジェクト、及び出力のユーザインタフェースに、3つの主要セクションを装備
- ツールビュー(Tool view)ウインドウは、ツールビューを切り離し、取り込み、編集し、あるいは並べて表示できる
- プロジェクトビュー(Project view)ウインドウは、ファイルリスト及びプロセスビューなどを切り離し、取り込み、あるいは編集して表示できる
- 出力ビュー(Output view)ウインドウは、出力、エラー、警告、及びTCLコンソールなどのビューを切り離し、取り込み、あるいは編集して表示できる
Diamondユーザインタフェースは、特定のタスクを簡単に実行するためのビューも提供します。新しいスタートページ及びレポートビューに加え、新しいECOエディタ(ECO Editor)及びプログラマ(Programmer)があります。それらは、物理ネットリストを直接編集するための幾つかの頻繁に使用される機能についてのみ対応したり、また初期セットアップが完了した後にFPGAを再プログラムしたりという手段になります。