Microsoftは、2011年5月に次期Windows Phone OS向けの「Windows Phone Developer Tools」をリリースする。Mangoでは1500を超えるAPIが追加される予定だ。
その1つにDeep Linkingがある。キーノートでは、Amazon.comのアプリを使った例が紹介された。同アプリでは書籍のバーコードをスキャンしてAmazonの情報にアクセスできる。便利な機能だが、本を手にしてからスマートフォンでAmazonアプリを起動して、さらにバーコードスキャン機能にアクセスするのは一手間だ。Mangoでは、バーコードスキャン機能をLive Tileとしてホーム画面に置いておける。OSとアプリの深いリンクが実現するというわけだ。
ほかにも検索結果の情報に対して関連するアプリを結びつけるSearch Extraなど、Mangoのユーザー体験の改善には、ユーザーがたくさんのアプリの中から目的のアプリや、アプリの特定の機能にすばやくアクセスできるようにする機能が数多く含まれる。これは開発者にとってみれば、工夫次第で自分のアプリが埋もれることなく、ユーザーが必要なときに使ってもらえることを意味する。
キーノートでアプリのデモを披露したKik Interactiveは、Blackberryから撤退してiOSとAndroidに絞り込んだ後にWindows Phoneへの参入を決めた。決断には時間がかかったというが、Widonw Phoneに対する開発チームの評価は高く、そして最初のアプリは1カ月とかからずに完成したそうだ。
アプリ開発者の支援強化には、市場の拡大も含まれる。Mangoのタイミングで、MicrosoftはWindows Phoneのグローバル展開を本格化させる。対応言語に、日本語を含むアジア言語を中心に16言語を追加。またWindows Phone Marketplaceにアプリを登録できる国を現在の30カ国から38カ国に増やし、アプリを購入できる国を現在の16カ国から35カ国に拡大する。