甲子園の屋根にも活用されているCIGS太陽電池
本田技研工業/ホンダソルテックのブースでは、同社のCIGS系太陽電池モジュールの展示や採用事例の紹介などが行われている。
同社のモジュールは2010年3月より阪神甲子園球場に設置され活用されていることでも知られているが、全並列接続が可能なため、電圧を調節する昇圧器が不要なほか、発電素子の構造から、1部分が影に覆われた場合でも、大きな電圧低下が起きないという特長がある。
同社ブースでは、現行モジュールや過去のモジュールのほか、試作品として次世代モジュールも3種類展示されている。1番小型のモジュールで320mm×750mm×50mmのサイズで変換効率11.5%を実現している。中型サイズのモジュールは475mm×750mm×50mmのサイズで、変換効率が11.7%、そして一番大きなものが950mm×750mm×50mmのモジュールサイズで変換効率13.4%を実現したものとなっている。
半導体ファウンドリが設立した薄膜Si型太陽電池メーカー
半導体商社の丸文のブースでは、同社が2010年4月より取り扱いを開始した台湾の薄膜Si型太陽電池メーカーNexPower Technologyが製造するa-Si/微結晶Si(μc-Si)のタンデム型太陽電池モジュールやBIPV建材一体型シースルータイプモジュールなどの展示が行われている。
NexPowerは半導体ファウンドリ大手の台湾UMC(United Microelectronics)が2005年に設立した太陽電池パネルメーカーで、年間生産能力100MW以上の規模を有し、欧米での販売を進めてきた。
薄膜太陽電池パネルメーカーで、現在、発電効率の向上を目指しタンデム化を進めており、2010年6月より140Wモジュールが量産を開始したほか、同10月からは145Wモジュールの量産が開始される予定となっている。2011年には150Wモジュールなど、さらに出力を向上させたモジュールの量産も計画されている。
なお、丸文では4月より代理店販売を開始したこともあり、現在、同モジュールと組み合わせるパワーコンディショナや、実際に施工する業者などとの連携を進めているとしており、年内中にはそうしたソリューションとしての販売体制を固めたい意向を示しており、2011年からの本格展開を計画している。
半導体商社である同社が太陽電池という、確かに半導体製造技術の応用であるが異分野に参入することについて、同社では環境を意識した取り組みを進めていく方針を示しており、今後も全社体制で環境を意識した経営を進めていくとしている。