Market Placeサービスを構築するためのSDKも用意

Androidはスマートフォンや家電、車載機器のほか、PC分野にも活用が進んでいる。AcerのAspireOne D250ではWindows XPとAndroidのデュアルブートが可能で、Android単体での稼動もできる。また、hpのCOMPAQ Airlife 100はAndroidのみを搭載している。

広がりを見せるAndroidだが、OESFでは機器への組み込むというだけでなく、Android用アプリケーションを提供するための場所作り(アプリケーションストア:AppStore)を可能とするSDK「Market Place SDK」の開発を進めている。マーケットプレイスAPIはXMLベースで開発されており、これを活用することで、Androidアプリを提供するマーケットサイトの構築が可能となる。

同SDKは2010年6月に公開を予定している組み込みシステム向けディストリビューション(Embedded Master 2)で、この成果を一般に公開していく予定としているほか、すでに、同SDKの採用を予定している大手サービスプロバイダとの、実際のサービス構築にも着手しているという。

Market Place SDKを活用することで、容易にサービスの構築ができるようになる

Androidに見る未来世界

OESFでは、最終的にありとあらゆるものへのAndroid搭載を狙っていくそぶりを見せている。インタラクティブブレインズがオープンプラットフォームとして構想・展開を進めてきたDensukeプロジェクトをOESFが協力して進めていくことを決定している。

Densukeはペット型ロボットにAndroidを搭載したもので、画像・音声認識技術を活用することで、誰でもフレンドリに接することが可能となることを目指したユーザーインタフェース。今回は将来のAndroid活用シーンを紹介するアニメーションが公開されたが、そこにはDensukeとバイタルサイン受信端末との連動による健康管理やBMI(Brain Machine Interface)によって動くAndroid端末、Androidを搭載したタブレット「Android Pad」、ARと連携したAndroidサイネージ、Android搭載GPSと連動したAndroidカーなどあらゆるものにAndroidが搭載されている様子が映し出されていた。

Densukeを中心に、あらゆるものにAndroidが組み込まれる未来が描かれたアニメーション

OESF Marketing Working Groupの岩井一裕氏

こうした未来に向け、OESFでは「なにはともあれThank You Googleだ」(OESF Marketing Working Groupの岩井一裕氏)とGoogleがAndroidというものを提供してくれたことに感謝を表すほか「Androidをさまざまな機器に活用することにより、新たな未来を作り出せることを確信している」(同)とし、3つのメッセージを発信した。1つ目は「未来をAndroidで作ろう」というもの。2つ目は「Androidを活用することで、組み込み技術者が昔から抱いていたが、これまで技術的に難しかった夢を実現しよう」というもの。そして3つ目が「Androidに組み込み技術の英知を結集させることで、地球を救うことができるかもしれない」とのことで、OESFの会員メンバー以外の人達も含めてAndroidを組み込みに活用していくことで、夢を広げていければとした。

Densukeプロジェクトの要となるDensukeの中身は近藤科学製

AuのAndroidスマートフォン「IS-01」によるデモ

Barnes&Nobleの電子ブックリーダーnook

こちらはSpring DesignのAlex