プレゼンテーションのオープニングは記憶しておく

そして、いよいよ今回のメインテーマのプレゼンテーションのレッスンが始まった。「プレゼンテーションは、"オープニング"、"ボディ"、"クロージング"という3つのパートから構成します」とITO氏。同氏は各パートのポイントを説明した。

「オープニングでは、"挨拶"、"自己紹介"、"プレゼンテーションの目的"、"プレゼンテーションの概要"について話します。これらを"記憶すること"が大切です。記憶することで、考えていることをスムーズに話せるようになるのです」

確かに私たちはいろいろなことを学ぶ場合、記憶する。それをプレゼンテーションにも適用すればよいわけだ。簡単そうに見えるが、実際にやろうと思うと難しい。

ボディであるプレゼンテーションの内容を発表する際は、重要なキーワードを強調すべきと、同氏は説明した。ただ平坦に話すと、意味が正しく伝わらなかったり、効果が弱まったりするそうだ。日本語は単語にアクセントを置いて話すということをあまり行わないので、これは意識的にやらないと身につかないかもしれない。

最後のクロージングは、ダラダラと話すのではなく、印象的なフレーズで締めることで、相手にインパクトを与えることが大事とのことだ。

プレゼンテーションのオープニングをスムーズにこなすコツは記憶すること。セミナーでは質疑応答の対応方法も教えてくれた

英語上達のカギは「書き取り」と「音読」

最後にITO氏は、英語を学習する際のアドバイスを話してくれた。同氏の5つのアドバイスは以下のとおりだ。

英語学習のための5つのアドバイス

同氏は、「話すことが苦手だからといって、会話ばかり勉強する人がいるがそれだけではいけません。リスニング、リーディング、ライティングも勉強してください。これらの勉強をする時、2つのポイントがあります。1つは、CDやニュースなどを聞きながら書き取りをすることです。もう1つは、声を出して英文を読むことです」と話した。

また、英語を勉強したいからといって、英字新聞や英語の楽曲に対して「勉強しよう」という意識で接してはいけないという。真面目な人ほど、英語に触れると「学ばなければ」と思って、逆に続かなくなってしまいそうだ。

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セミナーを受けてみての感想は、「実にわかりやすく、集中して参加することできた」というものだ。仕事ながら、楽しみながらいろいろと学ばせていただいた。これは、講師のITO氏に負うところが大きい。

同氏にセミナーが終了してから話を聞いたところ、大勢の人が集まるセミナーは英語のレベルもさまざまな人が集まるので、あらゆるレベルの人が理解でき、かつ、満足できる内容の授業を心がけているそうだ。実際、今回のセミナーの参加者の英語のレベルもバラバラだったが、みなさん楽しく受講されていた。

それを実現するポイントが、「効果的、簡単、丁寧な英語を使うこと」と同氏。これは英語のレベルが高くてもできないことがあるという。

さらに、同氏に英語を上達するためのポイントを聞いてみたら、次のような答えが返ってきた。

「コミュニケーションは言葉だけでつながっているのではなく、ボディランゲージも含まれます。だから、単語にアクセントをつけて文のトーンを整えたりするのです。こうしたことは、なかなか教えてもらえないと思います。また、プレゼンテーションのレッスンで"記憶することが大事"と言いましたが、カラダで覚えることも大切です。これは日本人が弱いところでもありますが」

自分で教材を使って勉強するのも英語上達の手の1つだが、英会話スクールには生きた英語に触れるだけのメリットがあると実感した。とはいえ、英語を学びたいと思いつつ、なかなか実行に移せていないみなさん、とりあえず英語に触れる生活から始めてはいかがだろうか。