音声認識で広がる新しい会話のカタチ

レイトロンのブースでは、音声認識のデモをマスコットキャラクターの「Chapit(愛称:チャッピー)」を活用してデモを行っている。

音声認識ロボット「Chapit」(正式にはチャピットと読む)。今回のデモでは日本語のほか、中国語、英語を認識する

チャッピーに搭載されているレイトロン開発の音声認識モジュール「BSRM 01-01E」は、孤立単語認識方式(フレーズ認識方式)の音声認識を実現するもので、事前に登録したフレーズを音声入力すると、認識エンジンである音声認識LSI(展示モジュールではXilinxのSpartanであった)が、データベース中のフレーズ群(学習データ)と比較し、もっとも近いフレーズに割り当てられたインデックスとその尤度値を算出する。

Chapitにも搭載されている音声認識モジュール。このモジュールだけで音声を認識、反応といった挙動すべてをカバーしている

これだけだと、一般的な音声認識と何が違うか、という点が疑問として残るが、同社の強みは「離れていても音声を認識できる点」(説明員)としており、30dB程度の騒音レベルなら5~10m程度離れていても認識可能という。 音声認識は2.5秒程度でワードを区切ってそれを処理するのだが、認識アルゴリズムの問題で、リップノイズも含んでしまうというのが現状課題として存在しているが、現在開発を進めている第3世代アルゴリズムではアルゴリズムが改良され、そうした問題は解消されるとしている。

動画
Chapitの音声認識デモ。後ろのランプに注目。音声認識と同時に照明を消すといった連動も可能(wmv形式 693KB 6秒)

Android技術者育成ソリューション

ナノコネクトのブースでは、「Androidエデュケーション」と題したAndroidを活用した教育カリキュラムの紹介を行っている。

同カリキュラムにはA/B/Cの3コースが用意されており、CコースでJavaの基礎知識を学習、BコースにてAndroidアプリケーションの開発、Aコースにてミドルウェアなどの開発を学ぶことができる。

Android上で動作するJavaアプリのプログラミングができるようになるほか、オブジェクト指向の考え方やXMLを使用したレイアウト作成技術なども習得が可能としており、カリキュラムではAndroidロボをBluetoothを介してAndroid搭載携帯電話から開発したアプリを実行して動かすといったこともできるという。

「Androidエデュケーション」のカリキュラムでも活用される予定のAndroidロボット。Bluetoothで手を挙げたり前進といった命令を受信して動く

なお、同カリキュラムは同社神戸校および大阪校では12月1日から、横浜校も順次開講される予定とのこと。

環境に優しいダンボールロボット

イーガーのブースでは、ボディにダンボールを採用したロボット「D+ropop(ディーロポップ)」のデモを行っている。

ダンボールボディの広告ロボット「D+ropop」

同ロボットの名前の由来はダンボールおよびデジタルの"D"に"Robot"の頭文字"ro"、そしてPOP広告の"pop"を組み合わせたもので、イベントでのアイキャッチや店頭での宣伝、販促用POPやマネキンの代替などの用途を想定して作られている。

基本はダンボールカラーでの提供となるが、表面カラーはロゴやペイントなどにより、カラーリングの変更が可能。また、通常ボディは1790mm×400mm×300mmの女性形だが、要望によりサイズや形の変更も可能だ。

駆動部は肘、型、首となっている。赤外線センサなどを取り付けられるほか、音声もスピーカを搭載することで発することが可能となるため、さまざまな用途にも対応できるとしている。また、将来的には音声認識を組み合わせることで、経路案内などの役割にも対応させたいとしている。

各駆動部のアップ画像