セッション後半は、新藤愛大氏によってFlash/ActionScript開発のためのオープンソースコミュニティ「Spark project」が紹介された。Spark projectは「皆でソースコードやノウハウを共有して、幸せになろう」という思いのもとで同氏がはじめたコミュニティサイトであり、ソースコードやノウハウ共有のためのさまざまなツールを提供している。前述のFLARToolKITもSpark projectsに参加するプロジェクトのひとつである。新藤氏はSpark project内で公開されているツールをデモを交えながら紹介していった。

たとえば下の画像は「SiON」というサウンドライブラリを使ったアプリケーションのデモ画面。SiONはソフトウェアシンセザイザ、MML(Music Macro Languege)シーケンサ、サウンドエフェクタから成るサウンドライブラリであり、これらをActionScript3からコントロールすることができるという。

サウンドライブラリ「SiON」のデモ

ほかには、高速かつパワフルなTweenエンジン「BetweenAS3」なども紹介された。TweenはActionScriptでムービークリップを動かすための暮らすライブラリである。これを独自に作り替えたのがBetweenAS3だ。大幅にパフォーマンスが向上しており、メモリ消費量も削減されている。

このような強力なツールやライブラリが大量に公開されているのがSpark projectである。同サイトでは、現在すでに230以上のプロジェクトやクラスライブラリが公開されているという。各プロジェクトでテストやフィードバックを募集しているため、FlashおよびActionScriptユーザはぜひアクセスしてみるといいだろう。今回のセッションは英語で行われたが、Spark projectのサイトは日本語で構成されているので安心だ。