米Siemens PLM Softwareの日本法人であるシーメンスPLMソフトウェアは、同社ソフトのユーザー向けイベント「Siemens PLM Connection Japan 2009」を開催し、現在の経済状況にいかに立ち向かい、勝ち残っていくかを課題としたセッションを複数開催した。また、併せて記者向けに、同社が6月に発表したPLMシステム「Teamcenter」の最新版「Teamcenter 8」についての説明会も開催した。
Teamcenter 8は、アプリケーションとITによる個々のユーザの生産性向上が図られているほか、IBMの「DB2 Information Manager」、「WebSphere Application Server」、「Tivoli Access Manager」、「Tivoli Strage Manager」、「Rational ClearCase」のサポートなどが実装されている。
こうしたIBM製品のサポートについて、Siemens PLMのアジア太平洋地域 エンタープライズ・ポートフォリオ・ソリューション担当 マーケティング・ディレクタのSammy Sit氏は、「IBMと当社は2004年ころからハードウェアソリューションで何らかの関係構築を模索し始め、2006年ころにソリューションの提供を開始、その後、より密接な関係になろうと話し合い、2009年6月16日に合同でマーケティングを進め、さまざまなソリューションを提供していくことで合意した。今回の取り組みもその1つとなる」と、今回のサポートが必然的であったことを強調する。
では、この2社の提携が何を意味するのか。市場においてIBMは長年プロセスやコンサルタントにおける経験を蓄積してきたことは言うまでもなく、そうした知見を基にIT分野へ製品を提供しようと働きかけを行ってきた。Siemens PLMとのアライアンスを組むことにより、2社のソリューションを顧客が最適なものを組み合わせて使用することが可能となる。Sit氏はこれについて、「IBMは我々よりも(インフラやデータベースと言った)深い部分を提供しており、我々の付加価値を高めてくれる」と語る。
Teamcenter 8は、そうした取り組みの成果であり、「このような枠組みが提供されるということは、より柔軟なデータベースなどの提供が可能となることを意味する」(同)としており、「結果として幅広いサービスが提供可能となり、IBMの製品を使うカスタマにもSiemens PLMの製品を使ってもらえるようにもなる」(同)という。