--スケジュールについて確認させてください。昨年10月のPDC(パートナーデペロッパーカンファレンス)では、2009年には北米で商用サービスをスタートするとしていましたが
大場 それには変更はありません。今年7月には、パートナーを対象としたWPC(ワールドワイドパーナトーカンフアレンス)を開催しますが、その時点で、米国におけるビジネスモデルの詳細を公表できると思います。また、11月には、PDCが米ロサンゼルスで開催される予定ですから、商用サービスの開始ターゲットは、ここが有力ともいえます。今度のPDCはAzure一色となるでしょうね。
--日本におけるスケジュールやビジネスモデルもここで発表されますか
大場 日本のパートナー、ユーザーから、日本における課金モデル、SLA(Service Level Agreement)、そして、ビジネスモデル全般に関する問い合わせを数多くいただいていますが、それを公表するにはもう少し時間がかかります。まずは米国でのビジネスモデルを発表し、その後、日本独自のものとして詳細を発表することになります。ドル建てと円建ての違い、データセンターのロケーションの話、日本の商慣習、法規制に準拠したものになります。米国のデータセンターを利用する場合には、米国のSLA、課金モデルを活用していただけますが、仮に日本にデータセンターを設置し、それを利用するとなると、料金体系は別のものになります。詳細はまだですが、SLAによって、いくつかの課金モデルを用意することになるでしょうね。米国でPDCが開催されたあと、日本では来年1-2月にかけて、Tech Days JAPAN 2010を開催する。そのなかで、日本における展開について発表できればと考えています。
--日本のTech DaysもAzure一色になりますか
大場 日本での商用サービスは、2010年から2011年ぐらいになりますから、その時点では、まだ早いかもしれません。また、先にVisual Studioがリリースされることになりますので、日本のTech Daysは、AzureとVisual Studioの2本立てになるでしょうね。ただ、Azureに関しては、インタフェースをはじめ、開発者向けに提供できる技術情報が固まるので、この時点でしっかりと情報を提供していきたいと考えています。
--Windows Azureの開発者向けのCTP(Community Technology Preview)が、09年半ばにはアップデートされるとしていましたが、まだ変更はありますか
平野 MIXにおいて、かなりのアップデートを行っていますから、マイナーチェンジといった形になります。しいていえば、SQLサーバのサポートが7月からになりますから、それがちょうど09年半ばのタイミングに当たります。
--マイナーチェンジの範囲とは
平野 .NETのところはあまり変わらないと思います。ただ、Live Meshの部分での変更などが行われる可能性があります。Liveの進化は速いですが、これをキャッチアップする形でAzureに統合していきたい。SQL、.NET、Azureはレイ・オジーのもと、同じチームで開発が進められてきたものです。しかし、MeshやLiveは違う流れできていますから、アーテキチクャー上での統合スキームはできているものの、テクノロジーでの統合はもう少し時間かかかります。Live APIは、Azureとは別の形で利用できるようになっているので、Azureのフレームワークとして見えるような形で、ローンチまでに統合ができればベストだと考えています。