インストーラ
Ubuntu 9.04の使用感の説明に入る前に、インストーラについて触れておこう。
Ubuntuのインストーラは初心者向けに開発されており、数ステップでインストールが完了できるようになっている。Jaunty Jackalopeでもこの手法は変わっていない。ただし、インストーラも細かい部分で修正が加えられている。
例えば、地域と都市の設定時に表示される世界地図や、キーボードレイアウトの設定で、既定値とユーザが手動で選択するラジオボタンが追加されている。また、パスワードが脆弱な場合に警告ウィンドウが表示されるなど、細かな強化が行われている。
Jaunty Jackalopeの使用感
いよいよ、Ubuntu 9.04の使用感である。
Ubuntu 9.04を数日しか触っていないが、簡単なパッケージ管理、主要デスクトップアプリケーションの網羅と、相変わらずの使いやすさに舌をまいている。また、試用して、いくつか細かな部分で改良が行われていることも発見した。
例えば、Synapticでは新しくスクリーンショットを取得する機能が追加されたことや、Computer Janitorと呼ばれる不要パッケージの管理ツールを収録したことなどがあげられる。また、システムメニューから終了ボタンやログアウトボタンが消え、高速ユーザ切り替えアプレットのみが残されている。
特にSynapticのスクリーンショット取得機能については細かな改良点ではあるが、ユーザの使い勝手のよさを向上させたにくい機能だ。まだスクリーンショットで表示されるアプリケーションの数は少ないが、今後増えていくと思われる。
Computer Janitorについてはシステムに残っている無駄なパッケージを削除でき、リソースを開放するよいツールといえる。特にネットブックのように少容量のSSDでUbuntuを利用する時などに重宝するのではないかと思う。
なかなかユーザには見えにくい部分であり新機能とはいえないが、昨今のネットブック市場の活性化もあってか、Ubuntu 9.10よりラップトップ用にサスペンド/レジュームの改善も多く行われているようだ。また、ホットキーに関しても多くの手が加わっているとのこと。
なお、サスペンド/レジュームやホットキーについてはそれぞれ専用のwikiページが儲けられている。これらの機能については使用する機種によって大きく異なるため、詳細な情報についてはKernelTeam/SuspendResumeTestingやHotkeys/Troubleshootingを参照していただきたい。
他にもログイン画面やスプラッシュ画面などはリリース時に毎回変更されており、今回も洗練されたグラフィックが採用されている。