Q:そうなると、次はデリバリの話になります。それだけのボリュームを生産するファウンドリとして、UMCと東芝を使われてきたわけですが、Spartan/Virtex-6のデバイスはどこから何時出てくるのか、あるいは同時なのでしょうか。
Tralka:Xilinxは様々なファウンドリとの協業で長い経験を積んでいる。UMCとは良い関係を長く築いてきたし、さらに我々は東芝との協業も進めてきた事はご存知の通りだ。これに加え、Spartanでは新しくSamsung Electronicsとの協業を開始する。我々のプロセスエンジニアのチームはファウンドリと密接に動いており、プロセスのバリエーションやTechnology、生産能力などをしっかり把握している。こうした長い経験と密接な協業のお陰で、量産に関しても問題はないと考えている。
*編集部注:Virtex-6は2009年3月31日(現地時間)に出荷開始がアナウンスされている。
大:2つ確認させて下さい。まずSamsungを使うのはSpartanのみですか?
Tralka:今のところVirtexを(Samsungで)生産する計画はない。
大:2つ目ですが、それは45nm?、それとも40nm?
Tralka:(Samsungは)45nmのLow Power Processだ。VirtexはUMCの40nm GP Processを使う。
Fienberg:これを正式に公開するのは数日後になる予定なので、現時点では秘密だ。来週にはプレスリリース(注:英語)を出すし、火曜の午前中にはSamsungからもプレスリリース(注:ハングル語)が出る事になる。
Q:プロセスが異なるということは、昨日の発表会では、Spartan-6とVirtex-6は基本は同じアーキテクチャを使っているというイメージがあったのですが、全く違うものということですか?
Tralka:いや、同じアーキテクチャだ。厳密には同じではないが、同じロジックセルの構造を取っている。
細かい部分では多少の差はあるが。これは、前世代に比べるとかなり同じものになっている。Spartan-3とVirtex-5の場合、もっと構造が大きく異なっている。例えばSpartan-3は4入力のLUTを使っているが、Spartan-6とVirtex-6はどちらも6入力のLUTで構成される。だから、例えばIPなどのソフトウェアを、片方からもう片方に移植するなんて事が、ずっと容易になる。
Q:ちょっと突っ込んだ話になります。今回Virtex-6では6.5Gbpsのトランシーバを搭載しましたが、競合であるAlteraのStratix-4は8.5Gbpsです。ここであえて(8.5Gbpsに対抗せずに)6.5Gbpsに抑えた理由というのはどこにあるのでしょう?
Tralka:Virtex-6のBase FamilyとDSP Version、つまりLXTとSXTだが、これらはどちらも6.5Gbpsのトランシーバだ。ただ我々は3番目のFamily、HXTを持っている。こちらは11.4Gbpsをサポートしている。
Q:それはそうですが、競合メーカーもやはり同じような事を考えているわけですよね。
Tralka:確かに我々は、幾つかの重要なアプリケーションにおいて、高速なトランシーバが必要な事は認識している。前世代のVirtex-5の場合、我々はTXTというFamilyで大量のトランシーバを搭載した。すでに我々は日本においても、40Gbpsや100Gbpsの通信機器をこのTXTでカバーしている。こうしたアプリケーションは、今回のHXTで置き換える事が可能だ。これが今のところベストな選択だと考えている。