アイエニウェア・ソリューションズは、住金物産と共同で、平成20年度の経済産業省委託事業「IT投資効率性向上のための共通基盤開発プロジェクト」の繊維分野における電子タグ(RFID)の実証実験を行い、その結果を公表した。
このプロジェクトは、アパレル業界向け電子タグ(RFID)実証実験として住金物産が受注、アイエニウェアがシステムベンダとして参画した。プロジェクトは、電子タグに関するコード体系や導入への標準化を促すことで、アパレル業界における標準電子タグ(UHF帯タグ)の普及とRFIDシステム導入の加速化を目指したもの。
2008年11月から2009年2月にかけて実施された実証実験では、「配送計画の高度化」、「店舗運営の高度化」、および「マーチャンダイジングの精度向上」の3点に重点を置き、その実用性が検証された。
住金物産 繊維カンパニー SCM・事業開発部 部長で、今回のプロジェクトを中心になって進めた日本アパレル産業協会 RFID推進小委員会の委員長でもある山内秀樹氏は、RFIDの新たな管理モデルを構築できるのはないかと思い実証実験に参加したという。
RFIDの実証実験が行われたのは、婦人服・紳士服の企画・製造・販売を行っているフランドルの2店舗と、物流倉庫の拠点であるエコセンター。RFIDの利用のメリットとして、一般的には、物流の効率化がよく語られるが、今回の実験の特徴は、BI分野にRFIDを活用したこと。具体的には、売れ筋商品の把握だ。
売れ筋商品の把握は、単に売上げを伸ばすだけでなく、初期配送の最適化や返品の削減によるコストダウンのメリットをもたらすという。