Chromeをインストールした環境の場合、アーリーアクセスを使用してチャネルを変更後、アップデートするだけで最新開発版を利用することが可能だ。ここでの動作環境は次のとおり。

  • OS: Microsoft Windows XP SP3
  • チャネル変更前のGoogle Chromeバージョン: 1.0.154.36

チャネルを変更する前に、既存のChrome環境のバックアップを行っておく。Chromeの設定は次のディレクトリに保管されているので、他の場所へコピーを取るなどしてバックアップを行う。

<ルートドライブ>:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data\Google\Chrome\User Data\Default
(%USERPROFILE%\Local Settings\Application Data\Google\Chrome\User Data\Default)

バックアップを行ったあとは、Chromium Developer Documentationよりアーリーアクセスをダウンロードして実行する。一度Beta ChannelやDeveloper preview channelに変更してChromeのアップデートを実施した場合、元のバージョンに戻すにはChromeの再インストールが必要になるため注意されたい。

図1 Google Chrome Channel Changer 2.0の動作画面。チャネルが3つ表示され、それぞれ選択してUpdateを行う。ここではチャネルの変更のみ行うので、変更後はChrome上でアップデートする必要がある

図2 チャネル変更後、アップデートを実施したChromeの起動画面。起動時に目に見えて変わったとわかる部分はすくない

図3 Chromeのバージョンが2.0.157.2となっているのが確認できる

図4 V8 Benchmark Suite version 2の実行結果。安定版と何回か比較してみたところ、平均して100点ほどスコアが高くなっているようだ

図5 ミドルクリックでオートスクロールが可能となった

図6 ブックマークはメニューより「ブックマークと設定のインポート」からおこなう。あらかじめGoogleにログインした状態で、取得先にGoogle Toolbarを選択してインポートを実施する

図7 ブックマークのインポート結果。再現条件が不明だが、残念ながらいくつかインポート漏れを起こすことがあるようだ

図8 メニューの「New window in profile」より、再起動を実行せずに別のプロファイル(ブックマーク、履歴、クッキーなど)を使用してウィンドウを開くことが可能だ。クッキーを利用したWebアプリケーションのデバッグ時に活躍してくれるだろう

Developer preview channelはあくまでChromeおよび関連プロジェクトの開発者向けのプレベータ版という位置づけだが、いち早くChromeに実装された最新機能を試してみたい方や、開発チームに貢献したい方はチャネルを変更することを検討されたい。またHTML5やCSS3といった次世代標準規格の動向が注目されているなか、これらの技術がDeveloper preview channelをつうじて少しづつ利用可能になっていく可能性もある。「your feedback faster, fix things faster」のとおり、これからも開発の小回りを効かせていきたいというGoogle Chrome、今後も要注目といったところだ。ただし冒頭でも述べたとおり、Developer preview channelはときに不安定になる可能性があるのでチャネルの変更はくれぐれも自己責任で行ってほしい。